久々に胸が躍る物語に出会えた。宋代末期、腐敗した政治を立て直すべく各地で立ち上がった男たちの戦い。登場人物の一人一人が漢と呼ぶに値する。彼らの友情、師弟関係、信頼関係、そして心をひとつにして志に向かう姿は、常に私の胸を熱くさせる。そして、彼らに立ちはだかる敵の姿もまた、単なる腐敗した役人ではなく、彼らと違うやり方でもって政治を立て直そうとする人間たちなのである。ここに登場する人物は、誰もが熱い血を体の中に駆け巡らせ、あるいは迷い、自分の力のなさを呪いながらも、信じるもののために突き進む。簡潔にまとまった行間から、彼らの鼓動が伝わってくる。生身の熱さを感じる。最後まで彼らの行く末を見届けようと思わずにはいられない物語である。