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水の未来 世界の川が干上がるとき あるいは人類最大の環境問題
 
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水の未来 世界の川が干上がるとき あるいは人類最大の環境問題 (単行本(ソフトカバー))

by フレッド・ピアス (著), 沖 大幹 (監修), 古草 秀子 (翻訳)
4.8 out of 5 stars  See all reviews (6 customer reviews)
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Product Description

内容紹介

2008年7月、洞爺湖サミットが開かれ、地球環境問題に対する世間の意識は、非常に高まりました。ただし、残念ながら、いま環境問題とはイコール地球温暖化、とみなされがちです。実は、人類にとってもっとも深刻かつ緊急の環境問題とは、「水の危機」なのです。

本書では、いま世界中でおきている「水の危機」の現状を詳細にレポートし、その原因を追いかけます。著者のフレッド・ピアスは、英国の著名な環境ジャーナリストで数十年にわたって、この「水の環境問題」について追いかけてきました。本書は、著者の「水の環境問題」に関する集大成であり、また、2008年7月時点で日本語で手にはいる最も良質かつ重要な環境問題の入門書です。

なぜ、「水の危機」が人類最大の環境問題なのか。著者は具体例を引きながらこう解説します。

人類の文明はすべて「川のほとり」で立ち上がった。それは農耕文明を成立させるために、大量の安定的な水が不可欠だったためであり、また大量の人口を養うためには、飲料水や物流インフラとしての川が絶対条件だったから。ところが、アフリカ、アジアを中心とする人口の急増の結果、もはや農業を維持する水は使い果たされようというのが現状。川は干上がり、湖は底を見せ、地下水は枯渇しようとしている。このままでは、人類の胃袋を満たす食料生産は危うい――。

すなわち、水の環境問題は、人類の食糧問題と直結しているわけです。まさに、「いますぐに解決しなければ、人類の滅亡と直結する」のです。ちなみに、「地球温暖化」は、気候変動をもたらすため、地域によっては雨不足を招き、この危機の拍車をかける可能性がある、というわけです。一方で、地域によっては、大雨や台風が頻発するようになり、河川流域や海岸低地の都市が、深刻な水被害に合うケースも増えてきています。

著者ピアスは以上の「水の環境問題」について、水文学(すいもんがく)の見地から、詳細なレポートをベースに冷静な分析を行い、処方箋を探ろうとしていきます。

なお、本書の解説では、日本における「水の環境問題」の第一人者、沖大幹東京大学教授が「日本と水の環境問題の関係」について執筆しています。こちらも、水の環境問題を考えるうえで必須の参考文献です。


内容(「BOOK」データベースより)

あなたは、1年間で2000トンの水を消費している。「地球温暖化」より深刻かつ緊急な危機、それは「水の環境問題」なのです。

Product Details

  • 単行本(ソフトカバー): 508 pages
  • Publisher: 日経BP社 (2008/7/24)
  • Language: 日本語
  • ISBN-10: 4822246892
  • ISBN-13: 978-4822246891
  • Release Date: 2008/7/24
  • Product Dimensions: 7.3 x 5.1 x 1.2 inches
  • Average Customer Review: 4.8 out of 5 stars  See all reviews (6 customer reviews)
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7 of 13 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 人間は自然を征服しようとしてはいけない。自然とともに共生することこそが、持続可能な社会につながる唯一の道ではないかと考えさせられた。, 2008/11/30
 現代の日本では、「水」と言えば夏の渇水の話題は上ることはあるが、それもごく一時的なもので、普段はあまり意識せずに、事実上使いたい放題である。
 ところが、世界に目を向けると、大変な事態が進行している事実に驚かされる。

 本書は、水をめぐる世界各地の現状を、著者のフィールドワークを通じて明らかにし、地球温暖化にある現代の水資源の課題を浮き彫りにしていく。

 10年間かけて出来上がった本だけに、その内容は詳細かつ具体的である上に、説得力がある。
 それにしても、現代の科学技術を駆使した巨大プロジェクトによる水の管理はいかにもろいものか、いくつもの事例をあげて我々に示してくれる。インダス川に作られたダムと灌漑設備による塩害と三角州の消滅。アメリカとメキシコの国境に流れるわすれらた川と呼ばれるリオグランデ川。「共有地の悲劇」にあるインドの地下水。リビアが巨費を投じて作った不完全な水のパイプライン。国際援助によって作られた井戸によるフッ素とヒ素により汚染された水により体を蝕まれているインドやバングラデシュの人々。供給量よりも遙かに多くの取水により枯渇しつつある帯水層の地下水。上流地域の灌漑により減少し続ける野生動物の楽園であった湿地帯。ダムができて返って氾濫するようになったチャド湖周辺。灌漑のために作られたダムのために乾燥地帯になってしまったアフガニスタン。中国によって造られたダムにより魚が捕れなくなったメコン川。一年に10センチずつ川底が上昇し、大惨事がいつ起きてもおかしくない黄河流域。などなど。圧巻は、地図から消滅しつつあるアラル海である。旧ソ連が綿花を栽培するために上流地域から取水して運河を造ったために干上がってしまったものだが、すでに塩害で綿花栽培は失敗しているという。これ以外にもいくつもの事例が語られる。

 いくつもの悲劇的な現実を示した後、本書の最後になって、いくつかの解決策のヒントが提示される。
 その一つは、中央アジアに見られる「カナート」と呼ばれる古代から続く地下水の利用技術。洪水を避けるために、湿地帯を作って自然に近い状態にしたり、透水性舗装などを行ったりする事例。雨水を集める古来からの方法。点滴灌漑などの水の有効利用などなど。

 人間は自然を征服しようとしてはいけない。自然とともに共生することこそが、持続可能な社会につながる唯一の道ではないかと考えさせられた。
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6 of 11 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 水道をひねると当たり前に出てくる水について考えさせられる本です, 2008/11/12
By Hiro (埼玉県飯能市) - See all my reviews
著者はイギリス人なので、日本人とは水に関する感覚は違うところもありますが、
世界の川が干上がるときとの副題で次々と実例が上げられ、しかもそれらは、
著者自らがフィールドワークで集めてきている情報であり非常に説得力あるものです。

しかし、読み進めるほど非常に暗い気分へとおちこみます。
そこには環境問題だけでなく、人間のエゴという人間の一面も見え隠れします。

このままこの本は終わってしまうのかと思うと
31章から最後までは、今後我々人類がこの地球上で生き残るのに不可欠な水との
つきあい方のヒントが示されて、希望の光が見えて本は終わります。

昨今の日本でもゲリラ豪雨等水に関する問題がクローズアップされてきており
もはや他人事ではなく、本を読ん我々に何ができるかを考えて、何か動き出さねば
と感じさせる本です。
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4 of 9 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 水問題に関心を, 2008/11/30
By iccinc "iccinc" (東京都港区) - See all my reviews
TVAで有名なテネシーで生活したり、海水淡水化の逆浸透膜開発を身近に見てきたものとして水問題の全体像を掴むために有効であった。
世界中の水問題を精査した書籍である。
鳴り物入りでダムを作ってもその運用の難しさを改めて知らされた。CMに踊らされて、ペットボトル入りの名水を買わされている人類の将来は暗い。
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