表紙のマーブル状の水模様に魅せられて購入しました。他にも水模様の写真があるものと期待しましたが、表紙の写真一枚だけでした。他の写真は日本各地の水風景で構成されていて、随所に見られる米さんの繊細な感性表現は、どこかシューマンやシューベルトの音楽のような響きが感じられて、好ましい印象を持つことができました。ただ欲をいえば私自身も水模様を撮影していますので表紙の一枚だけでなく、他にも沢山のファイルをお持ちでしょうに、水の映りこみの様々なバリエーションが見たかったという想いが叶わなかったことが残念です。とはいえ表紙の一枚に米さんのトキメキがこめられているのは間違いありません。北東北の渓谷の奥には、縄文時代以前より変わることのない日本の原風景が散在しています。津軽塗の漆模様や狩野派の絵師の描いた金銀更紗の水模様は、先人達が実際に観た水に映り込んだ盛秋の紅葉の絵模様が原型になっているのです。