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水に眠る (文春文庫)
 
 

水に眠る (文春文庫) [文庫]

北村 薫
5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

同僚への秘めた想い、途切れてしまった父娘の愛、義兄妹の許されぬ感情……人の数だけ、愛がある。短篇ミステリーの名手が贈る十篇

内容(「BOOK」データベースより)

見合い話に苛立ち、後輩の若さがふと眩しい美也子の淡々とした日々に鳴り響く謎の電話。そして一年が過ぎて…「恋愛小説」。同僚に連れていかれた店で飲んだ水割りの不思議な味。ある切ない夜、わたしはその水の秘密を知る…「水に眠る」。人の数だけ、愛がある―様々な愛の形を描く短篇集。

登録情報

  • 文庫: 254ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (1997/10)
  • ISBN-10: 4167586010
  • ISBN-13: 978-4167586010
  • 発売日: 1997/10
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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19 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
単行本の初版は1994年、北村薫ファンの僕が何故か見逃してきた作品集だが、読んでよかった。北村薫の小説には時として「君達は人間として最低これだけの教養がなけれなばね」風のところがあって、正直読む気を失せさせることがある。しかし、この作品は文句のつけようが無い。全体に香りがあって均質なレベルの高さがある。

本には10の短編が収められ、それらを11名の人々が解説をする豪華な企画の文庫。解説陣では山口雅也、加納朋子、若竹七海の三人が特にいい。収録作品に推理小説はないが、恋愛小説から艶笑談風なもの、幻想小説、近未来の家族ものまでありバラエティに富んでいる。文に湿り気と品があって、何度でも読み直したくなる一冊だ。

「恋愛小説」の甘さ、「水に眠る」の思わずナイフを手にしたくなるような幻想味、「植物採集」の男と女の微妙な心理の綾、「はるか」の少女の心の美しさ、「ものがたり」の隠された情熱、「矢が三つ」の艶笑談ぎりぎりの、でも決してそうならない未来の家族と性のありようを描いたものなどどれをとっても見事。人間への洞察も含めて文句のつけるところが無い。

読んでいて連想したのが泡坂妻夫だ。二人とも年齢が高いというのも共通しているが、作品が圧倒的な教養に裏打ちされていて、駄作が少ないと言う点でも似ている。しかも、決して寡作ではない。もし違いがあるとすれば、今のところ北村には時代小説がないと言う点だけだろうか。もし、あの古典などの知識を駆使して、王朝談や室町、江戸ものを書いてもらえたら、そういう期待を抱かせる幅広い才能を見せてくれる本。それにしても表題作の世界はしゃれた深みがあって、フランス音楽を思わせる。

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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
この人の作品は初めて読む。アイデアが面白く、阿部公房的(例えば、かとりせんこうはなび)だったり、星新一的(例えば、くらげ、矢が三つ)だったりする。個人的に一番興味を惹かれたのは、表題作の「水に眠る」である。「そうそう、こういう感覚ってありますよね」と、思わず膝をうちたくなるような作品だ。「植物採集」における、主人公のやや屈折した感情。「はるか」における、屈託のなさ。「ものがたり」における、ほのかなエロティシズム。どの作品も、作者の詩的素養を感じさせるが、ストレートでない感情の表出がなかなか微妙で、複雑な余韻を残す。
このレビューは参考になりましたか?
形式:文庫
ジャケ買い?で購入。
思いのほか良く、この小説で北村薫先生のファンになりました。

この小説家は女性と思える細やかな描写と世界観の形成。
しかし実は人の良さそうなおじさんなのです。
ビックリです。

ともあれ可愛らしく・美しく・心地よい程に軽く何度も読める短編恋愛小説です♪
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