過去二千年余りにわたって営々と築かれてきた日本文化が、今急速に失われつつあることに気づいている人がたくさんあると思う。森の役割、そこではぐくまれた水、その水の貯水池であり、コントロール所であり、生態系をはぐくむ湿地帯としての役割を果たしてきた水田、川や土の持つ生態系とのかかわり。そんな森や水や土の機能を知り尽くし、戦い、畏敬し、またその美しさを愛でてきた過去の日本人の生きざま。そのすべてを、驚くほど理路整然と教えてくれる本がこれである。初版は1974年だが、私がごく最近手に入れた本は1999年の第42版である。たくさんの人に読みつづけられているとわかっただけでもうれしい。こんな本をもっと早く読んでいたらと残念だが、今からでも遅くない。日本中の人に読