原田郁子ちゃんのソロアルバム「気配と余韻」が届く。
いきなり聴いてしまうともったいないから、テーブルにおいて、特典のCDブックをめくってみる。
コラージュやイラスト、自由なアートワークがすてき。
日々行ったり来たりしながら、胸の中にすむアーティストの女の子を、大切に守りつづけている人の作品だ。
気がすむまで眺めたところで、プレーヤーにのせる。
静かなピアノと、つぶやくような郁子ちゃんの声。
クラムボンの音楽が、世界を外に向かって押し広げてゆくイメージなら、ソロアルバムは内側へ内側へ、深く掘り下げてゆく感じ。
5曲め「Drifter」はキリンジのカバー。
漂流者、流れ者という意味のタイトル。
たとえ鬱が夜更けに目覚めて
獣のように襲いかかろうとも
というところ、胸に差し込んでくる。切なくて息が止まりそう。
郁子ちゃんは声を張り上げて歌っているわけじゃないのに、ぐっと体の芯に入ってくる歌い方なのだ。
一日一回と決めて大切に聴くつもりだったのに、あんまりいいアルバムなので何度も、何度も繰り返し聴いてしまった。
宝物が、またひとつ増えた。