この本では今まで読んだ発声法やコミュニケーションの
ハウツー本とは全然違ったレベルでの気づきをすることが
できたように思います。
この本を購入した理由は、生後4ヶ月だったダウン症の息子
に関係しています。障がいを持った息子を育てていく為、
子育てには声が大変重要であると気づいたのが直接の理由。
特にダウン症児はことばの発達が遅れるとのことから、
私自身が言葉や発声に関して詳しく知りたいことと、私自身
声が通りにくい方なので尚更興味を持ちました。
この本を読んで納得したことは、いくら発声法の訓練をしても、
「〜の方法」なる本を実践しても、自分が思った理想の声に
ならない理由がよくわかったことです。根本的なことを
この本は教えてくれました。
著者は"インプロ"(インプロビゼーションの略で即興の意味)
の舞台をされています。インプロとは、観客の前で、台本、
シナリオがない状態で舞台をする形式のもの。最近注目を
浴びている舞台の形式だそうです。
著者はその舞台をしながら、老人、主婦、サラリーマン、
学生、子どもたちなどに対して、コミュニケーションの
ワークショップを開催しています。その豊富な経験から
書かれたこの本は、とても素晴らしいものでした。
もちろんどのようにして良い声を獲得していくかの練習も
載っていましたが、本当に楽しそう。
さまざまな話を教材にしており、(小説、映画、歌舞伎、俳句、
詩、CM、戯曲などなど読むだけでもかなり楽しい!)
よく一冊の本にこのような濃い内容をまとめられたなと
感心しました。この本はコミュニケーションなどに興味を
持っている方にとって大変応用が利く本だと思いました。