旧小泉政権が何をしようとしてきたのか、お祭り&劇場内閣の「構造改革こそ正義」という空虚なかけ声の内容を吟味せず、ムードでのせられているうちに、この国はトンデモないことになっていた・・・
著者の主張は最終章「民営化を検証する」にすべて集約されています。
民営化の唯一のメリットとしては、海外への進出がしやすくなる事があげられています。旧国鉄の新幹線の技術など世界レベル以上のものもありますが、わが国の公営企業の仕事は世界レベル以下、そもそも世界に出て行く必要のない分野も多く、十分議論・吟味がされないまま民営化が行われています。
一方民営化のデメリットとして
1.民営化は大抵分割を伴うため、これまで以上に官僚の天下り先が増える。しかも民営企業は情報公開法のらち外となるため、もともとは税金などで作られた企業であるにもかかわらず、不祥事について市民が検証できる機会がなくなる。
2.民営化には例外なくリストラを伴い、正社員の雇用は少なくなる。とくに若年者の雇用が不安定で、少子化の遠因ともなっている。
上記の二つをまとめると、分割民営化とは官僚にうまい汁を吸わせるだけで、リストラの結果、正規雇用の道が閉ざされた若者は、フリーターや派遣社員で糊口を凌ぐしかない、「美しい国」とは正反対の格差社会への改編そのものであり、そろそろ構造改革を改革すべき時期に来ている、ということか。
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