今回の未曾有の地震と津波は天災です。しかしながら、福島の原発事故は、人災の面が多分にあります。
3月11日午後10時半、保安院から官邸に「炉心溶融の可能性あり」と報告されていたとのことです。つまり大災害につながる可能性は十分に予測できる状況でした。そういったせっぱ詰まったなかで、菅首相はヘリによる視察を強行しました。その結果、東電の初動対応が遅れ、被害がここまで深刻化した可能性があるのです。本当にひどい話です。
本書を読んでみると、菅首相がこのような愚かな振る舞いを演じる理由が手に取るように分かります。まさにタイムリーな本です。第5章に「“イラ菅”の短気が、国を危険に導く」という項目がありますが、そのあたりの記述は、現在進行形の危機を予言していたかのような迫力があります。
民主党政権についての本は、ほかにも何冊か読みました。しかし、民主党政権に居座る政治家のパーソナリティをこれほど見事に分析した本を、私は知りません。著者は元公立高校の教員ということで、公立学校の内部で繰り広げれている驚愕の事実が第1章で示されていますし、第2章で展開されている「驚くべき最新の人間観」は、それだけでも読み応え十分です。しかも、新しい人間観によって示されている事実がそのまま、菅首相だけでなく、小沢一郎氏や鳩山由紀夫氏の言動に当てはまるので、驚かされます。
私からもまた、みなさんに一読をお勧めします。