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民主党のアメリカ 共和党のアメリカ (日経プレミアシリーズ)
 
 

民主党のアメリカ 共和党のアメリカ (日経プレミアシリーズ) [単行本]

冷泉 彰彦
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

民主党=リベラル、共和党=保守は、本当なの?「ハリウッド映画」「プロスポーツ」「歴史」「イデオロギー」からはじまり、銃規制の是非や公的医療保険への取り組み、対外戦争への賛否など、あらゆる対立軸を気鋭のアメリカウォッチャーが鋭く分析。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

冷泉 彰彦
作家(米国ニュージャージー州在住)。1959年東京都生まれ。東京大学文学部卒、コロンビア大学大学院修士課程卒。福武書店(現、ベネッセコーポレーション)、ベルリッツ・インターナショナル社勤務を経て、現在は米国プリンストン日本語学校高等部主任。メールマガジンJMM(村上龍編集長)に「FROM911、USAレポート」を毎土曜寄稿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 232ページ
  • 出版社: 日本経済新聞出版社 (2008/08)
  • ISBN-10: 4532260159
  • ISBN-13: 978-4532260156
  • 発売日: 2008/08
  • 商品の寸法: 17.4 x 11 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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By 馬場伸一 トップ500レビュアー
形式:単行本
アメリカというのは、日本人にとって最も近しい外国であるにもかかわらず、その政治のありようは、ひどくわかりにくい。例えば、そもそもなんで「銃規制」がそんなに問題なのか?なんでそんなに「武装の自由」にこだわるのか、というのは日本人としてはどうしても腑に落ちない。アメリカ政治は、本当にわかりにくい。

実は、銃規制などの「社会的価値観」がアメリカ人の「生き方」、個人のアイデンティティに深く関わってしまっていることが問題の根本なのだ、ということが本書を読むとわかる。他の国なら「どうでもいい」ような問題が、このあまりにも巨大で非常に多様な国では、国民一人ひとりの自己イメージ形成に深くかかわっているのだ。「なんて面倒な」と思わずにはいられないが、その「面倒さ」があの国の活力の元となっているところもある。なんとも複雑である。

本書のかなりの部分で「民主党的価値観」「共和党的価値観」を解説するためにハリウッド映画が用いてあるが、一種すぐれた映画評論にもなっている。こういう視点での映画評論は新鮮だったので面白く読んだ。説得的でもあったが、映画のような草の根の文化にまで政治的価値観が投影しているアメリカって・・とも感じた。「政治」が過剰なのである。

なお、両党の対立軸の変遷を解説した第4章はアメリカの歴史を理解するには非常に役に立つ。民主党=リベラル、共和党=保守と思いこんでいると、奴隷を解放したリンカーンは共和党の大統領だった、と聞いて混乱してしまうので。(私がそうでした。)

アメリカの「分かりにくい」部分を理解するために非常に役に立つ一冊です。
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
何故大統領選挙や知事選挙のたびに、候補者の銃規制や妊娠中絶、同性婚への賛否の姿勢等が焦点化されるのか、日本の選挙とはあまりに違う光景にアメリカという国への不可思議さを感じる人は多いと思う。この不思議の国アメリカを、民主党対共和党という視点を軸に置き、プロスポーツや映画の世界なども題材に取りながら、非常にとっつきやすく紹介してくれる書である。日本はアメリカとの関係を、国際関係の中でも最重要に考え行動している訳だが、根本的には全く異文化の国なのだという当たり前の現実を常に意識しておかないと、付き合うのはとても難しい国なのだということをあらためて考えさせられた。
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By モワノンプリュ VINE™ メンバー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
 おそらく本書の読者の相当数と同様、村上龍主催のメールマガジンJMMで毎土曜に配信される冷泉の「from911/USAレポート」を、私は愛読している。これは現地に永年住む著者が、米国社会の週毎のトピックスを「異邦人」としての視点から読み解き、その背景まで含めて日本人に向けてレポートするもの。彼の地の新聞の署名入りコラムにややテイストが似ているが、文体はあんなに気取っておらず、とても読みやすい。『USAカニバケツ』や『アメリカ横断TVガイド』の町山智浩をグッと「お上品」にして、話題も政治や大リーグといった米国社会を語る際の定石に寄せた感じ、と言ってもいいかもしれない。
 対して本書は、そのレポートをより深く理解するための枠組を提示するもので、例えば民主党のDNAは「信ずること」、共和党のDNAは「懐疑」だというように(p42)、かなり抽象度の高い対比を繰り出して構造論的に米国政治を分析していく。
 で、それが分かり易いかと問われれば、実はそんなこともない。
 私見では政治であれ経済であれ文化であれ、そもそも異なる歴史的背景、社会的土壌の中から生まれたシステムを理解することは容易ではなく、それは外国語の習得に似ている。文法は導きの糸にはなるが、結局は自らその言語の「内側」に棲み込み、その言語のディテールや具体的な作動振りに馴染んでいくしか上達の道はない(蓮實重彦ならそれをマゾッホ的、と形容するかもしれない)。そして著者が本書で提供しようとしたのは、文法の方なのだと思う。
 だから読者は本書を参考書として手元に置きつつ、冷泉の上記のレポートを読み解いていったり、ある程度その枠組を操れるようになれば、現実の出来事を自ら解釈するのが良いだろう(米下院での緊急経済安定化法案否決の構図などは、良い練習問題となる)。そうでなければ、本書における民主党カルチャーvs共和党カルチャーの二項対立図式は抽象的・羅列的で切実さに欠け、対立構図それ自体を支える「全体システム」のようなものに対する問題意識も希薄な内容と思えるかもしれない。
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