【目次】
【まえがき】日下公人
【プロローグ】官僚解体劇の開幕
●機密費は必要経費である
●民主党はかたき役として官僚を選んだ
●国民が喝采するシナリオ
【第1章】日本の近代化と官僚支配
●明治の近代化を担った官僚
●焼け跡の警察官僚
●焼け跡の検察官僚
●官僚が法を支配する
●官僚支配の原点は「公」
●官僚の中央集権・地方支配システム
【第2章】55年体制下の官僚支配
●官僚の変質とテリトリーの形成
●官僚堕落の原点は「利」
●高級官僚の在るべきかたち
●官僚支配解体の受け皿
【第3章】官僚支配解体への道すじ
●解体の武器としての「道州制」
●政・官・民の役割分担
●自民党の擬似政権交代
●官僚に対する国民の通奏低音
●官僚の政治家つぶしの秘法
●民主党は官僚制度を刷新できるか
【エピローグ】官僚支配解体の出口戦略
【あとがき】金子仁洋
【あとがき】日下公人
【プロフィール】
●日下公人
1930年、兵庫県生まれ、東京大学経済学部卒業。
日本長期信用銀行取締役、(株)ソフト化経済センター理事長を経て、東京財団会長を務める。現在、日本財団特別顧問。三谷産業監査役。原子力安全システム研究所最高顧問。日本経済の名ナビゲーターとして活躍。未来予測の正確なことには定評がある。
著書に『アメリカはどれほどひどい国か』『日本人の「覚悟」』『作られた環境問題』『日下公人が読む 日本と世界はこうなる』『国家の正体』『お金の正体』など多数。
●金子仁洋
1930年、新潟県生まれ、東京大学法学部卒業。
1955年、官界に入り、警察庁国際刑事課長、中曽根内閣の内閣広報室長、警察大学校長等を歴任。退官後、桐蔭横浜大学法学部教授(統治構造論)、内閣官房道州制ビジョン懇談会委員を経て現在、21世紀臨調運営委員。「政」と「官」の用語による分析の創始者。
著書に『官僚支配』『「政」は「官」をどう凌ぐか』『政官攻防史』『地方再興』『警察官の刑事手続き』など多数。
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13 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
対談者2人の意見が微妙に違うのも面白い,
By Corona del Mar (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 民主党が知らない―官僚の正体 (単行本)
博覧強記の2人が織り成す対談。読んでいて「そういうことだったのか」とポンと手を打つことが何度もある本だ。例えば交番の起源。昔は関所があって、村は孤立していて、自治で平和にやっていた。ところが明治になって関所が取っ払われて治安が悪くなった。「交番の土地、建物、家族の住宅は村民が寄付しますから、ソフトだけ、すなわち訓練の出来た人だけを派遣して下さい」ということで交番が始まったという。その結果、村の結婚式には駐在の旦那はいつも床柱に・・。金子氏によれば、これは「お上が偉いから」ではなく、自分たちが呼んだ来賓だからという村民の発想だった。黒沢監督の「七人の侍」でも、村人たちは麦飯だが、来てもらったお侍さんには白いご飯を食べてもらう。その代わり山賊が来たときには、村人は隠れて、侍は戦って死ぬ。そう言えばこれが官僚の原点のはずだ。 それがだんだんと崩れてきて官僚が「利」を追うようになった。金子氏の言う「テリトリーの形成」。天下りであり特殊法人だ。 本書では対談者2人の意見が微妙に違うのも面白い。読み進むにつれてその違いがじわりと滲み出てきて、読み終わったところで頂点に達する。
12 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「理屈に走ったことをすれば、必ず民衆から非難が起きて、パーになる」(本文から),
By
レビュー対象商品: 民主党が知らない―官僚の正体 (単行本)
書名『民主党が知らない 官僚の正体』、言い換えるなら 『私が知らない 己に巣食う利の正体』 とでもなるのでしょうか。 日下氏も歯に衣着せぬ物言いだが、 金子氏も何の何の。 法律的なことで、用語の解釈儘ならず、 ひっかかり、ひっかかりでありましたが、 よく分かりました。 私たち“国民のみなさん”は政治に関心を持ちましょう。 権力の構図という視点からも政治と行政、司法を見ましょう。 正義という言葉には極力注意しましょう。 そして義務を果たし、権利を行使しましょう。 選挙に参りましょう。 清き一票を投じましょう。 わたくし自身のことは勿論ですが、 わたくし以外のわたくしについても思いを致し、 心底からの喜びを手に致しましょう。 日下氏のあとがきの最後の文章四行から、 「悪いのは公私混同や権力の乱用で、 それ以外の高給や昇進スピードや天下りの問題は枝葉である。」 論より証拠、 わたくし達“国民のみなさん”の賢察を信じつつ。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
官僚制の重要性を考えるともうちょっと詳細に、公平に。でもおもしろい。,
By 岡野秀城 (広島県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 民主党が知らない―官僚の正体 (単行本)
経済評論家の日下さんと元警察官僚との対談本。内容の大半は警察制度の官僚制について。 とても分かりやすく、意外性あり。 明治以来からの官僚制の発達と凋落についての知識を得ることができます。 日本官僚制に対する処方箋は結果的には地方分権ということになるらしいです。 官僚という漠然とした観念論ではなく、もっと、緻密な論議だったらもっとおもしろかったと思います。 いわゆる、国家一種である官僚といえども、日本官僚組織を完全に掌握しているわけでもなく、その意思決定はもっと多元的であり、その多元性をどう把握し、動かしているかが政治に求められていると思うからです。 そういう意味では、分かりやすい言葉で著作活動をしている著者にさらなる日本官僚制についての好著を期待したいところ。
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