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民主主義への憎悪
 
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民主主義への憎悪 [単行本]

ジャック・ランシエール , 松葉 祥一
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,940 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

新自由主義的体制に対抗する政治を露出させようとするランシエール政治哲学の最新著。「ランシエールの著作はわれわれの持続的な抵抗のヴィジョンを一貫して示すものである」とジジェクが言うように(「ランシエールのレッスン」)、本書は現状批判に理論的基盤を与える絶好のテクストです。2005年来日時の講演およびランシエール論を含む全著作・論文書誌、訳者解説を併録

内容(「BOOK」データベースより)

不平等の拡大を条件の平等にすり替え、社会問題を脱政治化する新たな支配のイデオロギーを撃ち、資本=国家に抗する政治を露出させるランシエール政治哲学のアクチュアルな展開。

登録情報

  • 単行本: 244ページ
  • 出版社: インスクリプト (2008/7/7)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4900997188
  • ISBN-13: 978-4900997189
  • 発売日: 2008/7/7
  • 商品の寸法: 19 x 12.8 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
 「不和あるいは了解なき了解」の読解で一度挫折してしまい、本書→「不和あるいは〜」の順で読みましたが、具体性・平易性からいって本書を先に一読するとランシエールの概念や思考の骨子がわかりやすいのではないかと思います。
 本書は、民主主義にたいする批判(憎悪)に応える、という形式を一応取っています。民主主義は大衆を堕落させ、国家の団結をバラバラにし、自由だけを独り歩きさせる(民主主義の前に「戦後」と挿入するとわれわれにとってはアクチュアルかもしれません)・・・こういった言説が実はプラトン以来の伝統的なものであることを示しつつ、ランシエールはそれをむしろ是とします。それは、そもそも民主主義は抑圧された人々が己の存在を表象し、ある種の暴力・権力をもって主張立てる行為に他ならないからであり、「自然的」な状態の破壊を必然的に伴うからです(堕落、団結をばらばらにする、などがある種の想定された「自然的」状態を想定したうえでなされる事はいうまでもありません)。民主主義とはわれわれが想定するような一つの制度ではなく、こうした表象されたこなかった人々による集合的な申し立てなのです
 とはいえ、この申し立ては暴力・権力をはらんだものではあります。一方では堕落、一方では革命(少なくとも、被抑圧者が自分を示し、立ち上がるという意味において)というこの民主主義の権力が持つ二重性において、ランシエールはその危険性を知りつつも、可能性を主張します。民主主義への憎悪へ抗い、民主主義をその根源の意味においてとらえ、支持すること、さしあたり本書の主要な主張はこの点にあるかと思います。
 我々の固定観念をひっくり返すような刺激的な著作ですが、難解に感じる理由は、その韜晦な語り口もさることながら、「民主主義」「政治」「公的」などの言葉が徹底して吟味された上で用いられている点でしょうか。このあたりの概念使用はアレントにかなり似ているように感じます。 われわれを取り巻く政治的状況を考える上で、この1冊を読んでいるか否かでおそらく頭一つ分思考の自由度が変わってくるかと思います。そういった意味でも、またランシエールのほかの著作への導入としても、必読の1冊。
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31 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Mojya
形式:単行本
前著の『不和あるいは了解なき了解』で提示された理論を、現代フランス思想界へ批判的に適用する好著。
訳者解説が丁寧なので、解説を先に読んだほうが良いかもしれない。

理論的には新しいものを提示しているわけではなく、アレントやプラトンの(批判的)読解を通して、「政治」の根底にある暴力性を批判する、という前著の議論を踏襲している。
ランシエールが面白い点は、そうした暴力性を批判すると同時に、その暴力性そのものが、ベンヤミン的な「神的暴力」として権力構造を反転させる可能性を読み込んでいく、その過程の精緻さだろう。
そうした点では、フーコーなどの権力性に関する議論などとも通低するものがある。すなわち「権力性」や「暴力」の不可避性から目を背けず、不断にこれを凝視/更新せよ、ということだ。
暴力/権力論だけでなく、ジェンダー論(とくに、サバルタンの議論など)や運動論にも有用な一冊だろう。
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