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民主主義という錯覚
 
 

民主主義という錯覚 [単行本]

薬師院 仁志
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容紹介

誰もが信じて疑わない「民主主義」観を根本から見直す! 私たちが学校で習い、知っている「常識」は、実は間違っていた!?あなたは以下の問題が分かりますか?モンテスキューやルソーは、議員や統治者を( )によって選ぶことを民主政治の本質にかなうものだと論じた。(1)選挙 (2)世襲 (3)魚屋の意見 (4)くじ引き (5)決闘 (6)占い ※ヒント (1)ではありません。答えは「まえがき」を見てください。この一冊で「民主主義」の思想と歴史の真実がまる分かり!

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

薬師院 仁志
帝塚山学院大学文学部教授。1961年大阪生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程中退。京都大学教育学部助手、帝塚山学院大学文学部専任講師、同助教授を経て、2007年より現職。主な専攻分野は社会学理論、現代社会論、教育社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 288ページ
  • 出版社: PHP研究所 (2008/3/19)
  • ISBN-10: 4569695205
  • ISBN-13: 978-4569695204
  • 発売日: 2008/3/19
  • 商品の寸法: 19.4 x 13.8 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 447,612位 (本のベストセラーを見る)
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12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 遊鬱 VINE™ メンバー
形式:単行本
『暴走する地球温暖化論』にて初めて当該著者のことを知り、その内容に興味を引かれてこの本も続けて手にとらせていただいたのだが非常に面白い。

著者の手によって世間一般で無根拠に信じられているものから、丹念に過去の言説や研究が掘り起こされていくことでまったく異なった像へと誘われるさまには爽快感すら漂う。しかも、単に過去の言説を切り貼りするだけではなく、著者によってきちんと咀嚼されているため一読してわかりえるようになっているが、露になる像の衝撃力は恐ろしい。

例えば、当著においての流れはまずは「民主主義」・「共和主義」・「選挙権」についてどういうものであるかということについて歴史を紐解くことで、なんとなく我々が理解しているものとは違った定義を下準備する。そのうえで、日本の戦前、戦後の歴史を紐解くことでそのなんとなくの理解がどのような悲劇を招いたかということをしらしめる。

最後に現在に再び戻るが途中途中で現在日本についての皮肉もちらちらと篭められているので、著者が言わんとすることは察することができる。それは為政者個人のパーソナリティーに依存する仁政期待(これを当著では水戸黄門呼ばわりしている)に甘んじていてはリスクを先送りするだけで根本解決にはならないということ。きちんとシステム的に覚悟をもって政治制度を選択せよということに尽きるのだろう。その点について最後もう1章ぐらい割いてきちんと書いてほしかったのでひとつだけ星を削らせていただいた(そうでないと単なる左派バッシングの本という誤解をしてしまう人もいるような気がする)が、普通に公民・政経の教科書、副読本として読んでいただきたい目から鱗、あるいはある程度政治思想に親しんでいる人にも頭の整理に最適の一冊といえる。
このレビューは参考になりましたか?
18 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
民主主義という思想や仕組みを歴史に沿って解説している。
全体的に質の高い内容でありながら、さりとて難解ではない。
これを読んで、学校の授業で習っただけの自身の
ルソーやモンテスキュー観や民主主義観が改めさせられた。
また第3章で現代の大阪市について書かれてある記述なんかは実に面白かった。
このレビューは参考になりましたか?
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 若村さき トップ500レビュアー
形式:単行本
現在、民主主義というと、日本を含めたいわゆる先進各国で遍く行われている「議会制民主主義」を想起しますが、それは、古代アテナイの「デモクラシー」の理念とは全く相違するものだと著者は断じます。

本来の「デモクラシー」(全員参加の直接民主主義)に忠実であるならば、議会の構成員は国民全員の縮図でなければならず、有能者だけでなく無能者も全国民の割合に応じて含んでいなければなりません。そうなると、無作為抽出(くじ引き)によって議員を決めるのが、真の「デモクラシー」にかなうことになります。したがって、現在の選挙によって政治的に有能な人を選ぶ「議会制民主主義」は、「貴族政」に近いことになります。

ではなぜ、「貴族政」に近いはずの「議会制民主主義」が、あたかも正統的な民主主義のごとく見なされるようになったのか。著者は、イギリスにおける議会の発達、フランス革命、アメリカ政治史とその思想のヨーロッパへの逆輸入など、歴史的展開を丁寧に追うことで説明していきます。きわめて論理的で歯切れのよいわかりやすい本です。

また、日本の民主主義観は、本当は、水戸黄門型デモクラシー(お上が庶民の要求をきいてくださり善政をする)ではないかと喝破するのは実に強烈です。

ただ、日本の近代の理解については少々疑問の点もあります。参考文献一覧を見ると、日本近代史に関しては新書や選書しか挙がっていないので、著者は本格的な研究書を読んではいないようです。たとえば、「大日本帝国憲法下の衆議院など、中学校の生徒会のようなものだったのだ」(204頁)はいくら何でも暴言でしょう。衆議院の賛成がなければ、法律も予算も成立しなかったのですから。
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