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毛沢東の大飢饉  史上最も悲惨で破壊的な人災 1958-1962
 
 

毛沢東の大飢饉 史上最も悲惨で破壊的な人災 1958-1962 [単行本]

フランク・ディケーター , 中川治子
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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毛沢東の大飢饉  史上最も悲惨で破壊的な人災 1958-1962 + 中国共産党 支配者たちの秘密の世界
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商品の説明

内容紹介

「15年以内にイギリスを追い越す」と宣言した毛沢東が始めた「大躍進」政策は、人肉食すら発生した人類史上まれに見る大飢饉と産業・インフラ・環境の大破壊をもたらした。香港大学人文学教授が中国各地の公文書館を精査。同館所蔵の未公開資料と体験者の証言から「大躍進」期の死者数を4500万(大半が餓死者。うち250万人が拷問死、裁判なしの処刑死)にのぼると算出。中国共産党最大のタブーの全貌を明らかにし、北京が震撼した衝撃の書!

内容(「BOOK」データベースより)

総死者数4500万人!中国共産党最大のタブー、「大躍進」の全体像を、党の資料をもとに初めて明るみに出す。2011年サミュエル・ジョンソン賞受賞。

登録情報

  • 単行本: 480ページ
  • 出版社: 草思社 (2011/7/23)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4794218400
  • ISBN-13: 978-4794218407
  • 発売日: 2011/7/23
  • 商品の寸法: 19.8 x 14 x 3.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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By toshi
本書に記載された出来事は50年前の中国で発生しました。
「事実は小説より奇なり」という言葉が浮かんでくるような内容です。
もしこれが小説であれば、そのあまりの悲惨さと救いようのない現実、それをひき起こした馬鹿馬鹿しいような理由に対して真実味を保てないと思われますが、これが現在も中国共産党政府がひたすら隠し続ける事実なのです。
4500万人もの人間を死に至らしめた「人災」は、類書である「マオ」「餓鬼(ハングリーゴースト)」により以前から公にされていましたが、本書によりさらに多面的に知ることができました。
予備知識がない状態で読み進めていくと、つまらない陰謀本の類に感じられるかもしれませんが、知っておくべき歴史として一読をお薦めします。
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25 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Max-T トップ1000レビュアー
Amazonが確認した購入
これは1950年代後半から60年代初頭の戦慄すべき中国現代史の一局面を描いた書である。著者はロンドン大学の教授で香港大学でも教鞭をとっている。

1958年の「大躍進政策」からその破綻、大飢餓に至る時代を対象にした書籍は多数あるが、中国の膨大な資料を丹念に引用しながら描かれた本書はその資料面での信頼性と網羅性において傑出している。

「一気に共産主義社会を実現する」という非合理的な情動(というよりは狂気)に取りつかれた独裁者毛沢東のイニシアチブで、共産党組織全体に狂気と圧政、民衆への暴力が横行した。結局、合理性のかけらもない政策が次々と破綻し、全国的な飢餓がひきおこされる過程が、詳細に描かれている。推定で4500万人が飢餓、拷問を含む組織暴力で死に追いやられた(当時人口は6億人台)。 日本軍による中国侵略時の圧政と暴力すら、比較するとかすんで見える。
しかも、この時代の暴力と凄惨さは、1960年代半ばに始まる文化大革命の序曲でしかなかった。

その戦慄的な実態は、その規模と凄惨さにおいて、ナチスのユダヤ人殺戮、スターリンの大規模粛清、民族弾圧に匹敵する、あるいはそれを上回るものとして歴史に刻まれるだろう。本書はその歴史への「太い刻み」として今後必読の一冊となるだろう。

今の中国共産党は当時よりはモダンになったようにも見えるが、当時と同じDNAは1989年の天安門事件の時に顕在化した。今も同じDNAが潜在しているリスクを感じざるを得ない。

ちなみに、日本では1970年代にはこうした「中国社会主義」の人命無視、圧政・弾圧の実態が情報としてはかなり流れてきていたが、1970年代後半になっても日本の左派の一部には依然としてこの時代を含めて中国共産党を賛美・礼讃する人々が根強く残っていたことも書き添えておこうか。また北朝鮮では、本書に描かれた50年〜60年前の中国と似通った状況が展開しているはずであり、これは過ぎ去った過去の出来事ではないとも言えようか。
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By skiing
標題のとおりの内容。中国共産党主席であった毛沢東が1958年から1962年にかけて主導した大躍進運動の結果として発生した大飢饉が克明に描写されている。

中国の国、省レベルの各公文書館に保管されていた文書のうち公開されたものをつなぎ合わせ、大躍進運動の期間に実際の農村で何が起きていたのかを再構成している。無論、公開された文書は不十分であり、また国の公文書館での情報公開はごく僅かであるため、著者自らが認めているように、内容的に大躍進運動のもたらした災厄の全貌が完全に描かれているわけではない。それでもなお、その悲惨さを語るには十分な内容。限られた資料からここまでを描いた著者の努力を十分に感じさせる労作。

毛沢東率いる中国共産党による中国支配が確立して後の、ソ連、アメリカ等の外国主要国に追いつき追い越すための一大政策が大躍進運動。鉄鋼の生産、農作物の増産のために、現場を知らない中央のリーダー達の思いつきが指示となって地方に流れ、唯々諾々とそれに従う地方の幹部達。そこにある情景を示す言葉は、集団心理、自己保身、上意下達、熱狂、自己批判、暴力、失脚、個人崇拝、権力闘争、革命、犠牲、中央集権、官僚主義、スローガンといったところか。

こうして到達した破局の中でも毛沢東に従う周恩来。路線を変えさせようとする劉少奇。これを自らに対する挑戦と受け取る毛沢東。そこで歴史は文化大革命へとつながっていく。毛沢東が仕掛け、1966年に開始された文化大革命がもたらしたさらなる混乱と、その中での劉少奇の失脚。本書は1962年の大躍進運動の終焉で終わるが、このような文脈の中で本書を読めば文化大革命に対する理解はより深まるだろう。

本書で残念なのは、丹念に調べられた事実に基づく情景がこれでもかというほどに描写されるものの、まさにその描写に終始していること。歴史的な意義付けであるとか、中国共産党の組織構造との関係であるとか、さらには主要リーダー達の人間関係であるとか、こうした緯糸を事実描写にとおすことで、本書の内容はより深められたのではないだろうか。
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