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比較コーポレート・ガバナンス論―組織の経済学アプローチ
 
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比較コーポレート・ガバナンス論―組織の経済学アプローチ [単行本]

菊澤 研宗
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

現代の企業にとって最大の問題は、不正で非効率な企業行動を抑止するコーポレート・ガバナンス問題である。経営学・経済学の最先端の理論「組織の経済学」を駆使し、何の目的で、どのような方法で、誰が、企業を統治するのかを論じる。明晰な分析と一貫した理論的見解は、さまざまな視点から議論される企業統治問題に新しい視座を提供する。

内容(「MARC」データベースより)

経営学・経済学の最先端の理論「組織の経済学」を駆使し、何の目的で、どのような方法で、誰が、企業を統治するのかを論じる。また、日米独アジア諸国のガバナンスの比較制度分析を行う。

登録情報

  • 単行本: 296ページ
  • 出版社: 有斐閣 (2004/12)
  • ISBN-10: 4641162271
  • ISBN-13: 978-4641162273
  • 発売日: 2004/12
  • 商品の寸法: 21.2 x 15.2 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By θ トップ1000レビュアー
形式:単行本
最近話題のコーポレート・ガバナンスの学術的な概説・分析書。

一口にコーポレート・ガバナンスと言っても、実は色々な論点がある。

まず目的の問題。それが社会倫理のためなのか、あるいは企業の効率化のためなのか、などといった違いがある。
次に方法の問題。市場型、組織型、外部コントロール、内部コントロールなどいろいろな方法が存在する。
最後に主権の問題。誰が会社の主権者か。株主か、債権者か、労働者か。

こうした観点から、アメリカ、ドイツ、日本の3つの状況を丹念に分析している。

他の方も書いているが、一般向けの本というより学術書なので、記述はやや難しいし味気ない。
あと、わりと経済学的な前提のもとに書かれているので、例えば株主絶対主権、債権者絶対主権などの欠陥として、会社が倒産しそうな場合の処理の問題という、普通の人ならばあまり問題にしなさそうなケースを論拠にしている。
逆に、普通の人ならもっと気になりそうな「株主の権限を強くすると、短期的に利益を出して株価を上げるために、長期的には損失になるような事業を推進して会社に損害を与えるのでは」のような話は本書では出てこない。

経済学というフレームには偏っているが、コーポレート・ガバナンスの整理としては非常によくまとまっていると思う。
このレビューは参考になりましたか?
13 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 目からうろこの一冊だった。しばらく前から「コーポレート・ガバナンス」という表現をよく耳にするようになったが、企業の管理部門に在籍する私にとって、この言葉の意味がずっと不明瞭で曖昧なものであった。何故かといえば、同じ「コーポレート・ガバナンス」というテーマで論じられている問題が、バーリとミーンズの主張からはじまる企業の主権者論だったり、株式価値最大化のための企業の効率問題だったり、エンロンのようなステークホルダーの倫理問題だったり、企業の内部けん制のための組織設計だったり、会社法などの社会的な制度設計だったりと、まちまちだったためだ。ところが本書では冒頭で「コーポレート・ガバナンス」に関する議論について、倫理問題か効率問題かという区分、および社会全体の問題か個別企業の問題かという区分で、四つの象限にわけすっきりと整理している。ここを読んで、ようやく「コーポレート・ガバナンスとは何か」という長い間の疑問が氷解した。
 さらに、LBOやMBOといった、新聞などでしばしば目にするが実はよく解っていなかった用語について、丁寧に説明を加えた上で、著者のいう「組織の経済学」理論の立場からの解釈を加えている。「買収予定先の資産を担保に、ハイリスク・ハイリターンのジャンク・ボンドを発行するなどして、買収資金を調達する」LBOについては、これまで、静謐な優良企業を襲う悪辣な乗っ取りゲームという印象があったが、実は「企業経営の効率化に貢献しているのだ」とのジェンセンの学説には大いに刺激を受けた。
 本書は、コーポレート・ガバナンスの目的や方法などについて国際的な比較制度分析を行った後、コーポレート・ガバナンスの主権論について論じ、さらに結論として、日本の企業組織や企業人が今後どうあるべきか、ということについて、具体的な解決策を提案している。今後、新会社法の施行により外国資本が日本企業を買収しやすくなるなど、市場による企業の選択・淘汰がいっそう加速すると予想されるが、本書は、企業の第一線で働くビジネスマン、とりわけ経営責任を負うマネジャー層や経営戦略部門の担当者に、是非お薦めする一冊である。もちろん、アカデミックな論調のため即効薬的な効果は乏しいかもしれない。しかし、私にとって、企業戦略をもう一度じっくりと練り直すための貴重な示唆に富む一冊であった。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ろぼ VINE™ メンバー
形式:単行本
新制度派経済学の取引コスト理論、エージェンシー理論、所有権理論を用いて、企業ガバナンスの国間比較論です。

国ごとの企業ガバナンスの違いは、日米比較ぐらいしかしっかり勉強したことがなかったのですが、今回は、ドイツ、韓国、タイの事例があったため、非常に勉強になりました。

企業は誰のものか?という問いに対して、
米国:株主 > 顧客 > 従業員
ドイツ:株主 ≧ 従業員 > 顧客
日本:従業員 > 顧客 > 株主
という分析がなされていた点がなるほどと思いました。

・ガバナンスは、倫理性・効率性の両面を追求する軸が存在すること
・株主ガバナンスと債権者ガバナンスが存在すること
・誰が取締役になるのか?で各国の特徴がある(米国:株主代理人、ドイツ:資本家代表[ユニバーサルバンク含む]+労働者代表併存型、日本:従業員代表+債権者(メインバンク)代表)
・企業のガバナンスには、政府の産業政策が大きく関係している。そして、新興国ほど政府の関与は大きい。
・時代とともにガバナンスのあり方は変化しており、変化するタイミングにおいては変化に伴う混乱が生じている
・各国ともに米国型に近づいている。

米国型が賞賛されがちなのかもしれませんが、各国の状況に応じてベストな形があるので、どういう状況においてどういう仕組みがマッチするのかを見極めることが重要だと思いました。

ただし、産業活動においても金融活動においても企業の活動がグローバル化する中でどのように共通基盤を作るのかと、各国事情をバランスさせるかが難しいところですね。
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