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毒 poison
 
 

毒 poison [単行本]

深谷 忠記
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

ある朝、少年は父を殺そうと思った。母に罵詈雑言を浴びせ、暴力をふるう父に対し、少年は恐怖を覚えていた。
そんな少年が父を殺そうと決意したのは「あの言葉」を聞いたからだった。書下し長篇。

内容(「BOOK」データベースより)

少年は母を救うために父親殺しを計画した―。深谷マジック、冴える!史上最強の毒は何か?著者会心の書下し本格推理。

登録情報

  • 単行本: 393ページ
  • 出版社: 徳間書店 (2006/08)
  • ISBN-10: 4198622043
  • ISBN-13: 978-4198622046
  • 発売日: 2006/08
  • 商品の寸法: 18.6 x 13.8 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 880,807位 (本のベストセラーを見る)
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形式:文庫
“壮&美緒”というシリーズキャラクターが活躍するトラベル・ミステリーと、社会派的な問題を扱ったノン・シリーズのミステリーを書き分けているのが深谷忠記の執筆スタイルだ。その後者に当たるのが’05年「このミス!」国内編第18位にランクインした『審判』に続いて、’06年に上梓した本書である。今回はその文庫化である。

物語は、冒頭から「少年は父を殺そうと思った」で始まったり、病院を舞台にして、主人公らしい女性看護師や、わがままな暴君的老患者が出てきたりして、ミステリーファンの興味をそそる雰囲気が漂う。

すわ、医療ミステリーかと思って読んでいくとそうでもない。

ストーリーは、第1部の「伏流」で、文字通り複雑な人間関係の経緯が二組の入院家族を軸に語られる。

そして、第2部の「湧出」で殺人事件が起こる。病院内で、くだんの暴君的老患者がその直前に保管庫から紛失していた筋弛緩剤を注射されて殺害されるのだ。逮捕される若き脳神経外科医。いきなり退職する不審な看護師。そして一時帰宅を許可された入院患者の服毒自殺と、畳み掛けるように物語が動く。やがてジェットコースターのように二転三転する真相。さらにラストには驚くべき真実が待っていた。読者はここに至って、初めてうまく騙されていたことに気づき、著者が仕掛けたプロローグの部分と第1部「伏流」の巧妙な伏線を思い知るのである。

本書は、ベテラン・ミステリー作家、深谷忠記が、満を持して構築した意欲作である。
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形式:単行本
シリーズキャラクターが活躍するトラベル・ミステリーと、社会派的な問題を扱ったノン・シリーズを書き分けているのが深谷忠記の執筆スタイルだ。その後者に当たるのが’05年「このミス」第18位にランクインした『審判』に続いて、’06年に上梓した本書である。

物語は、冒頭から「少年は父を殺そうと思った」で始まったり、病院を舞台にして、主人公らしい女性看護師や、わがままな暴君的老患者が出てきたりして、ミステリーファンの興味をそそる雰囲気が漂う。

すわ、医療ミステリーかと思って読んでいくとそうでもない。

ストーリーは、第1部の「伏流」で、文字通り複雑な人間関係の経緯が二組の入院家族を軸に語られる。

そして、第2部の「湧出」で殺人事件が起こる。病院内で、くだんの暴君的老患者がその直前に保管庫から紛失していた筋弛緩剤を注射されて殺害されるのだ。逮捕される若き脳神経外科医。いきなり退職する不審な看護師。そして一時帰宅を許可された入院患者の服毒自殺と、畳み掛けるように物語が動く。やがてジェットコースターのように二転三転する真相。さらにラストには驚くべき真実が待っていた。読者はここに至って、初めてうまく騙されていたことに気づき、著者が仕掛けたプロローグの部分と第1部「伏流」の巧妙な伏線を思い知るのである。

本書は、ベテランミステリ作家、深谷忠記が、満を持して構築した意欲作である。
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形式:単行本
 何だ、何だ? ラスト近くまで読んできて、驚いた。そこで、後を読むのをひと休みし、前のページをひっくり返してみた。アンフェアなところはない。きちんと伏線がある! 帯の「深谷マジック、冴える!」は大袈裟じゃなかった。作者の手際に完全に騙されていたのだった。脱帽!

 それにしても、おもしろい。ぐんぐん引き込まれ、一気に読んだ。前作の『審判』を読んだときには、深谷忠記という作家はこんな作品も書くのか、と自分が食わず嫌いだったことを恥じたが、この『毒 poison』は、それ以上の出来かも知れない。昨今、子供の親殺しが珍しくないが、その問題をこんな風に本格ミステリに仕上げるなんて、並の力量じゃない。しかも、ラストは爽やか(と言っていいのかちょっと引っかからないではないが……)。作品中に配された毒と人の絡み。『毒』というタイトルがぴったりの傑作だと思う。

 『毒 poison』に前後して発売された宮部みゆきの『名もなき毒』も読んだ。正直に言うと、そちらを先に読み、同じ「毒」のタイトルに引かれてこちらを読んだのだが……。宮部みゆきと深谷忠記では作風が全然違うが、毒に対する考え方に共通している点もあり、「へー!」と興味深かった。
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