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毎月新聞 (中公文庫)
 
 

毎月新聞 (中公文庫) [文庫]

佐藤 雅彦
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

毎日新聞夕刊紙上で、月に一回掲載された日本一小さな新聞、その名も「毎月新聞」。その月々に感じたことを独自のまなざしと分析で記した、佐藤雅彦的世の中考察。人気の3コマまんが「ケロパキ」に加え、文庫オリジナルの書き下ろしも収録。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

佐藤 雅彦
1954年、静岡県生まれ。東京大学教育学部卒。現在、東京藝術大学大学院映像研究科教授。『ピタゴラスイッチ』など、分野を越えた独自の活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 316ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2009/09)
  • ISBN-10: 4122051967
  • ISBN-13: 978-4122051966
  • 発売日: 2009/09
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 東の風 トップ100レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
 1998年(平成10年)から2002年(平成14年)の四年間にわたって、毎月一回発行のミニ新聞という体裁で、著者が感じたこと、考えたこと、問題意識を持ったこと、疑問に思ったことを書きとめていった文章の数々。枠にとらわれない新しい見方やものの考え方に「おっ!」となる、斬新かつ刺激的、とても面白い授業に参加している気分で読んでいくことができましたね。

 『毎月新聞 第1号』に載っている、<自分のまわりを見渡すと、長く愛用しているものは単機能のものばかりである。単機能は使う目的がはっきりしているからである。(中略)「なんでも使える」は「なんにも使えない」に通ずるのだ。>という文章あたりから、「うんうん、言えてるなあ、それ」と共感させられながら、著者の視点の新しさ、面白さに引っ張り込まれていきました。

 なかでも印象に残った考察は、次の五つ。

 『第6号 日常のクラクラ構造』 ゴミ袋をめぐって、それまで外側にあったものが内側にとりこまれてしまう“逆転の構造”、その妙味に目からうろこがポロリ。私もクラクラっとなりました。
 『第9号 おじゃんにできない』 <せっかく始めてしまったことをおじゃんにして、一からやり直すことにとても抵抗がある>人間心理の面白さ。「一度立ち上げた機械の運転は、確かに停めづらいんだよね」と、職場の仕事を思い浮かべてみれば、頷くこと何度も。
 『第13号 質問ができない』 <素晴らしい質問ができた時、その先に素晴らしい答えが用意されていると言ってもいいほどである。> この言葉、すとんと腑に落ちました。いい質問あってこそ、素晴らしい答えが導き出されるのだなあと。
 『第17号 入試の心得』 風に舞い上がった一枚の受験票が、受験生たちの気持ちを自由な地平へと解き放った爽快感。時は移り、立場は変わっても、変わらずにある「自由な心の持ちよう」の大切さ。心に響く文章に、乾杯!
 『第40号 オレンジの皮』 身動きのとれない閉塞的な状況が、一個のネーブルオレンジの干からびた皮から亀裂が入り、打開されることの鮮やかな驚き。2002年2月20日発行の新聞にあった、<未来のみえない閉塞状態にある日本も、小さな問題をきちんと解決することが、この流れを変えるきっかけになるかもしれない。>との言葉は、まんま、2010年の今に通じるのではと、ハッとさせられました。

 カエルの子供が主人公の三コマ漫画『ケロパキ』。「ああ、あの頃はこんな出来事や事件があったのか」と感慨深いものがあった『この月の出来事』。本文の余白に収められた連載アイテムも楽しく、興味深かったですね。

 枠組みや制約をとっぱらう、しなやかでやわらかなものの見方、考え方が、凝り固まっていた我が脳みそをもみほぐしてくれた、みたいな。「大当たり!」の一冊でした。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
メディアクリエーター佐藤雅彦のコラム集。引き込まれる文章揃いで、読み始めたら止まりません。

本書の面白さは著者独自の視点から生まれるアイディアにあります。基本的にそれ一つです。
学問的に高度な内容を裏付けに持論を展開するわけでもない。褒めたり悪口を言ったりして共感を求めるわけでもない。
小説のようにびっくりするようなストーリー展開があるわけでもない。詩的な日本語表現の美しさを追求するわけでもない。
著者の考え方が面白い、これ一つだと思います。アイディアだけでここまで読ませる文章になるのが驚きです。

また、独自の視点であるにも関わらず、著者の考え方が理解できないということもありません。
今まで考えた事も無かったような話なのに、「確かにそうだ」と感じてしまう。ここもすごいところです。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 佐藤雅彦氏が98年から02年まで毎日新聞で連載していたコーナーを文庫サイズにまとめたもの。

 新聞内新聞という不思議なデザインで作られたコーナーだったようですが、つまりはエッセイとして毎月感じたことを語ってます。(新聞風に仕上げる細工として、3コマ漫画なども連載されていてこれもなかなか面白い)

 取り上げる記事の内容としては「三週間後のリアルさ」やら「多機能製品の不自由さ」やら「電話ボックスの中で喧嘩してる2人の壊れた間合い」やら。実に多用で不思議なラインナップが続きます。
 最初は違和感があるキャッチでも、読んでみればストレートに腑に落ちる主張。つい、うんうんと読み込んでしまうのは、どこか本質的なものを掴んでいるからなのでしょう。

 その時代に話題になったモノゴトが多く語られており、中には自分がつくった「だんご3兄弟」のブームについて触れつつ、ブームという現象についての考察なども記されており、実に興味深いです。
 この語り口で2009年現在の社会現象などをどう感じているか、ぜひ伺って見たいなぁなどと思ってみたりもします。
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