両親のいない帯刀家の長男、大河は、出版社に勤めながら三人の弟達の父代わりもこなしている。
そこに突然現れた高校時代の同級生秀は、姉の志麻と結婚したと宣言した上、明らかに血の繋がっていない弟、勇太を連れていて……
どたばたと明るいホームドラマの中に切なさがあってよかったです。
家族一人一人のキャラクターもきちんとしていて、するするとストーリーが頭の中に入ってきました。
個人的には夏でもボタンを一番上まで閉めてしまう末っ子の真弓ちゃんが気になったので、彼と勇太がメインになるらしい続編を楽しみに読みたいと思います。
彼がトトロを怖がって泣き出してしまうエピソードは、家族に独特の「共通の思い出」のようで微笑ましい反面、事情がわからない「外部」である秀と勇太の立ち居地が切なかった。
彼らが少しずつ、帯刀家の一員として家族になれたらいいなと思いました。