使用CPUはクワッドコア2.4GHz メモリ4GB。対局は銀星ツール2による自動対局。
「銀星囲碁10VS.天頂の囲碁」以来注目される「銀星囲碁12VS.天頂の囲碁3」をやってみた。銀星開発者も明らかに「天頂」はライバル視している感がある。
(1)銀星12(4段無制限)対天頂3(4段無制限)
無制限と言いながら、対局スピードは銀星より速く、1手2〜3秒、1局4分程度。全体に碁は荒く、勝つときは大勝ちし、負けるときは中押し負けになる傾向の碁。大味な碁という表現が合う。人間では手を抜かないようなところで手を抜き、手を抜くところで手入れをする弱点も見受けられ、コンピュータ囲碁らしさ を感じた。
第1局 150手で白番、銀星12の中押し勝ち
第2局 178手で白番、銀星12の中押し勝ち
第3局 158手で白番、銀星12の中押し勝ち
第4局 白番、天頂3の13目半勝ち
第5局 黒番、天頂3の19目半勝ち
13路盤で
第1局 白番、天頂3の1目半勝ち
第2局 白番、天頂3の17目半勝ち
第3局 白番、銀星12の中押し勝ち
第4局 黒番、銀星12の中押し勝ち
第5局 白番、銀星12の中押し勝ち
中盤までを観ると、強いのか弱いのか??という悪手もお互いに出る。一番顕著なのは「桂馬の突き出し」。突き出て切りが成立する時に普通は打つが、両者序盤で形を決めに行き、味消しもお構いなし。コンピュータ囲碁の弱点か。相手の利かしに利かない、当たりに継がないのもよくあるが、これも時と場合による。コウ争いのような碁と言えば分かりやすい。ひとつの棋理ではあるが。
(2)銀星12(4段無制限)対天頂3(長考10秒)
1手6〜10秒、1局15〜16分に伸びるが、中盤以降、勝負が分からない時の打ちぶりはすばらしい。碁盤全体をにらむ争点の急所連発。戦いが進むうちに、どこかを捨てざるを得なくなるような乱戦上手。通常のアマなら捨てにくい石を捨てる(??)こともあるが、実は相手は取るのに3手かけていて、その間により大きいところを連打していた・・・などということがあったり。天頂は確かによくできた思考ルーチンに仕上げている!とこのモードで初めて感じた。観戦に興奮できるのだ。ZENのすばらしさは長考モードでないとわからない。天頂3は殺し屋。相手の石を取っての勝ちが多い。ただ、勝ちを確信した後の打ち方は、緩着を通り越してプレゼントの連続。終盤、私が打ち直すと以下いずれも30〜60目の大勝になっていた。
第1局 黒番、天頂3の14目半勝ち
第2局 白番、天頂3の9目半勝ち
第3局 黒番、銀星12の中押し勝ち(作ったが、2目半天頂3の負けであった)
第4局 白番、天頂3の23目半勝ち
第5局 黒番、天頂3の13目半勝ち
(3)投了について
中押しはすべて天頂側の中押し負けである。潔く中押しをし過ぎるきらいがあり、3目以内かと思われる細かい碁も中押しで投げたりする。この点だけを観ると、プロ級。しかしこの機能は良し悪しで、やや有難迷惑。何目差か微妙で知りたいのに、投げてしまって分らない事がよくあり、オンオフできるようにしてほしいところ。
銀星12の4段無制限より天頂3の4段無制限は弱い。しかし、長考10秒は強い。という対戦結果が出た。銀星にも時間指定モードがあるが、強さも時間も無制限とあまり変わらない。
全体的には、よくできたソフトだと思う。改善点としては、碁盤デザインが鮮やかな色過ぎて、色を銀星のように、選択できるようにしてほしいのと、思考時間が5秒くらいの設定がほしいかな と感じたこと。
ZENはモンテカルロの模範であり、今後も大いに期待したい。