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母 (角川文庫)
 
 

母 (角川文庫) [文庫]

三浦 綾子
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (20件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

明治初め、東北の寒村に生まれた小林多喜二の母セキ。大らかな心で多喜二の「理想」を見守り、人を信じ、愛し、懸命に生き抜いたセキの、波乱に富んだ一生を描く。感動の長編小説。(久保田暁一)

内容(「BOOK」データベースより)

「わだしは小説を書くことが、あんなにおっかないことだとは思ってもみなかった。あの多喜二が小説書いて殺されるなんて…」明治初頭、十七歳で結婚。小樽湾の岸壁に立つ小さなパン屋を営み、病弱の夫を支え、六人の子を育てた母セキ。貧しくとも明るかった小林家に暗い影がさしたのは、次男多喜二の反戦小説『蟹工船』が大きな評判になってからだ。大らかな心で、多喜二の「理想」を見守り、人を信じ、愛し、懸命に生き抜いたセキの、波乱に富んだ一生を描き切った、感動の長編小説。三浦文学の集大成。

登録情報

  • 文庫: 244ページ
  • 出版社: 角川書店 (1996/06)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4041437172
  • ISBN-13: 978-4041437179
  • 発売日: 1996/06
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (20件のカスタマーレビュー)
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20 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 脱舌
形式:文庫
87歳の生涯をおくった、骨太な小林多喜二の母セキ。多喜二や5人の兄弟姉妹を見守り、夫を信じ、懸命に生たセキ。
貧困の中で生まれ育ち、嫁ぎ先でも貧しい暮らしが続いたが、それを当然と思い、ただ6人の子供達を愛し懸命に見守る姿の骨太さが印象的だった。そして、家庭の事情で結婚したものの、その夫に対しても信頼を決して忘れず、大切な伴侶として、共に一所懸命働いた姿が美しく見えた。三浦綾子氏はセキをおおらかな人と解説してるが、その反面、本人の言葉では「不安症なんだよ。それで子供達にも心配かけてしまってる」と語っているのが印象的。多喜二の虐殺以後、セキの心が混沌となるが、キリスト教を通して生き方のヒントを得て「心安らか」になった。多喜二の死の悲しみから立ち上がり、気丈で丈夫な体で87歳の一生を終えた。「人が喜んでくれるのは、何より力になる」というセキの言葉の通り、多喜二死後も懸命に生きた姿が輝かしかった。
解説に、三浦綾子氏はセキの心中に共感してセキを描き、多喜二を虐殺したような暗黒の時代を再びもたらしてはならないという祈りが込められていると書かれていた。まさに、終戦記念の8月に読むに相応しい一冊。
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24 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
方言により柔らかさを増した、素朴・率直な語り口のおかげで、

陰惨な雰囲気は無く読み進めることができます。

小林多喜二さんの人柄や、思想の背景。

貧しいけれど家族の親和に恵まれたセキさんの、女性としての人生。

人々が助け合う姿。わけもわからず息子を殺された母の思い。

いろんな要素がすべて溶け込んで、終盤の、信仰をもったセキさんの書き物へと帰着していきます。

これほど自然な信仰の表現は初めてでした。

なぜ優しい孝行息子の多喜二が、小説を書いただけで拷問にあって

殺されなければいけなかったのか?

神仏はどうして守ってくれないのか?

という問いは、素朴なだけに、永遠のテーマのように感じます。

作品中の多喜二さんが繰り返すように、

「世の中に貧しい人がいなくなって、みんな明るく楽しく生きられる世の中にしたい」

という気持ちで戦ってきてくれた人達のおかげで、今があるのでしょう。

子どもを売るような貧しさは、今の日本にはあまり無いけれど、

はたして人々を思いやって、楽しく暮らせているだろうか・・と思うと、切ないです。
このレビューは参考になりましたか?
15 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
この話は小林多喜二について彼の母が息子について語る話です。貧乏だけれども心やさしい家族に囲まれて幸せに暮らしていた多喜二が成長するにつれ貧乏ゆえの不合理に疑問を覚え、小説家として世の中の人々に万人の幸せをと訴えようとしていく姿が描かれています。三浦綾子ならではの人々の葛藤や苦しさがうまく描かれています。小林多喜二の本は読んだ事がなかったのですがぜひ彼の小説を読んでみようという気になる本です。
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高校受験の面接時に紹介しました。
この本を読んで、えらく心に残ったので、高校受験の面接の際に、教官にこの本を紹介した位です。... 続きを読む
投稿日: 2006/9/23 投稿者: たまこ
「母という存在はありがたい」と素直に思える。
小林多喜二の母セキが筆者の取材を受けて、その人生を振り返りながら語る、筆者がそれを話し言葉のまま書き取るというスタイルをとっている。「再来年は数えで九十」の年齢の... 続きを読む
投稿日: 2005/4/9 投稿者: tomomisaekiphd
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