前作『
母に歌う子守唄 わたしの介護日誌』に続いて読みました。
自分と考えの異なる部分も多々ありましたが、
作者にしか描けないストーリーを潔くさらけ出されたことに、とにかく頭が下がります。
2冊をもって、熱意や考え方、彼女の行った介護の大方を理解できたように思います。
「どれだけやっても悔いは残る」とおっしゃられますが、
精一杯のことはしたという達成感のようなものも感じられます。
何年もの間、お母様の介護に全力を傾けつつ、
従来の仕事に邁進されたことに圧倒させられます。
「母を見送った空洞は、たぶんわたしが生きている限り、
埋められないものに違いない。(中略)時を経ても、
わたしは母を想い、時々は号泣するだろう。けれども、
その空洞も耐えがたい喪失感も、かなしみもまた、忘れたくはないわたしがいる。」
とあとがきで述べられています。
悲しみをも忘れたくはないとおっしゃられる
心の持ちようも印象に残りました。
悲しみに包まれた2011年を振り返るこの時期に、
本書に出会えて、よかったと思います。