友人の園子とともに、大学の助教授・一日宮和徳の別荘を訪れた六人部万理。
しかし、別荘には留守番を頼まれたという若い男しかおらず、その上、台風に
よって道路が寸断されたために立ち往生することになった人々が続々と別荘
に集まり、万理たちは六人の見知らぬ男女と一夜をともに過ごす羽目に陥る。
深夜、男におそわれた万理は、そこから不可抗力
に引きずられ、連鎖的に六人全員を殺してしまう。
その後、園子の部屋に行くと、園子も何者かによって殺害されていた。
自分が殺してしまった六人のなかに犯人がいるに違いないと考えた
万理は、その人物に自分の殺人の罪も着せるべく、推理を始めるが……。
「犯人が推理する」という東野圭吾
『鳥人計画』の趣向に倣って書かれた本作。
本作は、万理の一人称による《嵐の山荘》のパートと並行して、ホステス殺害事件
を捜査する刑事・三諸の三人称のパート(「もうひとつの殺人舞台」)が展開される
という構成が採られています。
この二つのパートが、結末で交錯するわけですが、その際、
主役二人の属性まで鮮やかに交錯させているのが秀逸です。
また、ラストには、完全に意表を衝かれる《最後の一撃》
もあり、それだけでも、一読する価値はあると思います。
そして、何と言っても「事件関係者が別荘に集まった理由」が振るっています。
真面目な人からは顰蹙を買いそうですが、バカミス好きには堪えられませんw