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殺人鬼  ‐‐逆襲篇 (角川文庫)
 
 

殺人鬼 ‐‐逆襲篇 (角川文庫) [文庫]

綾辻 行人
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商品の説明

内容紹介

伝説の『殺人鬼』ふたたび!……蘇った殺戮の化身は山を降り、麓の街へ。いっそう凄惨さを増した地獄の饗宴にただ一人立ち向かうのは、ある「能力」を持った少年・真実哉! ……はたして対決の行方は?!

内容(「BOOK」データベースより)

伝説の『殺人鬼』、ふたたび。双葉山の惨劇から三年、最初にそれと遭遇したのは休暇中の一家。正義も勇気も家族愛も、ただ血の海に消えゆくのみ。そしてそれは山を降り、麓の街に侵攻するのだ。病院を、平和な家庭を、凄惨な地獄風景に変えていく。殺す、殺す、殺す…ひたすら殺戮を欲する怪物に独り立ち向かうのは、不思議な“能力”を持った少年・真実哉。絶望的な闘いの果てに待ち受ける、驚愕と戦慄の結末とは!?―。

登録情報

  • 文庫: 329ページ
  • 出版社: 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012/2/25)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4041001692
  • ISBN-13: 978-4041001691
  • 発売日: 2012/2/25
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.4 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 110,309位 (本のベストセラーを見る)
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By ユイト VINE™ メンバー
綾辻作品はすべて読んでいる大ファンだが、実のところ全作品中でもトップレベルで好きなのがこの「殺人鬼2」こと「殺人鬼-逆襲篇」だったりする。
最近でこそ「Another」や「奇面館の殺人」で魅力的なキャラクターを描くようになった綾辻行人だが、基本的に過去作の殆どで、読者が強く感情移入する対象になるようなキャラクターはそれほどいなかった。
別に人間を描くのが弱いというわけではなく、そういう部分で楽しませるタイプの作風ではなかったのである。

しかし、この作品の真実哉少年だけはちょっと違った。特殊な能力を持ってしまったが故に、殺人鬼と戦う羽目になる少年。奇しくも前作で勇敢に戦った少年と同じ音の名前を持つ少年。
彼の力は物理的に作用するものではなく、相手の心に入り込むもの。後の綾辻作品でも見られる一種幻想的な心象風景を張り巡らせ、即物的な恐怖と、心理的な恐怖の双方をぶつける。この設定の妙が素晴らしい。
この少年が非力ながら戦う姿が、他の綾辻作品ではちょっと見られないような楽しさをもたらしているのが特徴。

綾辻行人らしい「仕掛け」も登場するものの、前作程の衝撃はおそらく、ない。しかし、なんとしても読者を驚かせようという綾辻行人の維持はマイナスには働かず彩りを与えていると思う。
なにより、この仕掛けがきっちりストーリー上も意味を持っていくのが良い。

殺し方のバリエーションも前作からさらにおぞましくなり、正統な続編の進化を見せつける。
ラストはこれ以上の続編はなさそうな雰囲気もあるが、「ハロウィン」のマイケル・マイヤーズだって復活したのだ。今回のあとがきで作者が述べている通り、「そのとき」が訪れるのを気長に待とう。

先述の通りミステリ的仕掛けがやや弱いし、スプラッター表現はえげつないが、そうした部分を理解して読めば、純粋に楽しめるエンターテインメント小説だと思う。
なにより、フィクションの「暴力」を駆逐しようとする、規制という「暴力」に作品をもって反論する綾辻行人の心意気を、私は支持したい。
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まぁ、どうか、というのが、正直な感想です。 
館シリーズ。囁きシリーズ。殺人鬼シリーズ。そうして、another。と、いう流れを見れば、見事、というしかない。
しかし、!
この作品には、読者に示す羅針盤のようなものがない。推理物でお馴染みの、「仮説検証のモデル」。つまるところ、犯人の可能性を解く「可能性のモデル」を、読者は構築する機会を奪われたまま読み進める、という。ある意味、「苦行」を負わされてしまいます。ーー苦行。苛立ち。腹立だしさ。そうして、それぞれの人物の混乱を、味わうということです。
ある意味、荒唐無稽の作品にながれる「法則」。その荒唐無稽さはいいのです。
現実の世でも、会社により、世代により、部分社会のしようもないルールというものが、いくらでもありますで。(例えば、なんでもありの、おとり捜査官。警官であるのに、鍛えるという名目のもと、私人を恫喝してみる。やり過ぎを隠ぺいするため、芝居を打つ。極端な話、警官の犯罪も、発覚するまでは警官の言動にすぎないのでしょう。)
しかし、そのルールは、anotherのように、読者が納得・合意・許容できるものでしょう、ね。
そこが、まぁ、というのです。
この作品は、筆者と読者の知恵比べ的な、館シリーズから始まった著者の「本領(?)」から見れば、いわば「亜流」。「another」へとみれば、重要な、しかし、苦行とも見える、支流。でしょう。
まぁ、読むのに覚悟がいる、読みものであることは、間違いなさそうです。
「殺人鬼」から入ったという読者は、是非、「another」「霧越邸殺人事件」を一読ください。視界が開く心地を楽しめることでしょう
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