殺人を犯した人との対話を通じて、何故殺人を犯すに至ったのかを解き明かす。
著者の興味は殺人者の成長段階での経験・体験にあるようです。
語られる過去は、著者のバイアスがかかっているかもしれないことを考慮しても、同情してしまうようなものが多い。
この本を読んでいると、自分の考える善意が必ずしも相手に善意として伝わるとは限らないことに気づかされます。
著者の分析方法が妥当かは、門外漢の私には判断しづらいところです。
ただ、現在の司法では「真実を解明する」「今後の犯罪抑止につなげる」ということに役立っていないという主張は、納得できます。
対象になっている殺人者たちの「自分を知ってほしい」という欲求が強いことも象徴的に感じました。
もっとも、欲求が強い人しか調査に応じてくれなかったのかもしれませんが。
著者には酷な要望かもしれないが、できるなら過去に目立った虐待等がない殺人者についても調査し比較してもらえるとよかったと思います。