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野沢の自殺と彼の作品との整合がとれず、未だに混乱している。
生きていてほしい作家であり、生きてほしい時期だったのに。
作品は作者の手を離れる。作品が人間野沢を超えていった。
今はそう考えるしかない。
この小説では、銃を構えるまでの逡巡や、
覚悟を決めた直後の被害者との一瞬の交感など、
小説でしかできない表現がふんだんに登場していたように思う。
解説は野沢への哀悼と悔しさが伝わる美しい文章になっている。
野沢好きは是非文庫で読んでほしい。
野沢もまた、仕事後に自分を責めるシュウのように、
人に言えない苦悩があったのだろうか。
次の作品が読めないことがただ悲しい。
シュウの父殺害のエピソードから始まって、様々な「依頼」をこなして行く全7篇プラスエピローグという構成の短篇集。各々のエピソードでそれぞれ殺しが入るわけだが、派手なアクションがあるわけでもなく、また謎解きのようなものがあるわけでもない。殺すターゲットを調査し、準備し、実行へ移す。淡々とした流れの中で、シュウの心情、とくに殺害する相手へのものであったり、父へのものであったり…といったものが描かれて行く。
その淡々とした文体のためか、派手さがあるわけでもなく、迫力があるとも言いがたいのだが、そんな文体がシュウのロマンチストな印象を際立たせていて面白い。
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