少女病の放つ1stメジャーアルバム。
世界に存在する5人の魔女の内の1人《アイリーン》を巡る、主人公達の物語を綴った作品で、
昨年発売の「蒼白シスフェリア」に続くシリーズ2作品目になります。
1カ月以上の延期を経て発売されましたが、製作側の音への熱意や拘りが感じられる1枚でした。
まず特筆しておきたい点は、重厚感のある音と多彩な曲調です。
ストリングスに加えて管楽器を導入した今作では、前作よりも更に向上した音の厚みや広がり、
これまでに表現し得なかった調子の曲を聞く事が出来ました。
それと共にボーカル技術も上がり、以前指摘した「デュエット部のうねり」もかなり解消されました。
イヤホンやヘッドホンで音量を上げて聞いても気持ち良いと思います。
シナリオ面についても、シスフェリアで感じられたような方向性の曖昧さや、
(3曲構成だった故の)物語の浅さなどはあまり感じられませんでした。
先が読めずに惹きつけられる、よく考え上げられた物語だと思います。
初回版には、物語に深みを与えてくれるボーナストラックも収録されています。
自分の中で惜しい点を書くなら、前回も気になった歌詞・台詞の荒です。
一部の台詞が回りくどくて違和感を感じたのと、ゴシック基調の世界感を表現するのに、
「逢瀬」等、和製のような表現はそぐわない気が・・・自分だけだったらすみません。
欠点もありますが、それを上回る少女病ならではの良さが詰まった作品です。
同人時代からの少女病ファンには嬉しい部分もあり、
シスフェリアにネガティブな印象を持った方にも奨められる1枚なので、
是非、レギオンの成す「残響」という余韻に浸ってみて下さい。