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残虐記 (新潮文庫)
 
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残虐記 (新潮文庫) [文庫]

桐野 夏生
5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (69件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

薄汚いアパートの一室。中には、粗野な若い男。そして、女の子が一人――。

失踪した作家が残した原稿。そこには、二十五年前の少女誘拐・監禁事件の、自分が被害者であったという驚くべき事実が記してあった。最近出所した犯人からの手紙によって、自ら封印してきたその日々の記憶が、奔流のように溢れ出したのだ。誰にも話さなかったその「真実」とは……。一作ごとに凄みを増す著者の最新長編。 --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

自分は少女誘拐監禁事件の被害者だったという驚くべき手記を残して、作家が消えた。黒く汚れた男の爪、饐えた臭い、含んだ水の鉄錆の味。性と暴力の気配が満ちる密室で、少女が夜毎に育てた毒の夢と男の欲望とが交錯する。誰にも明かされない真実をめぐって少女に注がれた隠微な視線、幾重にも重なり合った虚構と現実の姿を、独創的なリアリズムを駆使して描出した傑作長編。柴田錬三郎賞受賞作。

登録情報

  • 文庫: 255ページ
  • 出版社: 新潮社 (2007/07)
  • ISBN-10: 4101306354
  • ISBN-13: 978-4101306353
  • 発売日: 2007/07
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (69件のカスタマーレビュー)
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49 人中、41人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
徹夜度    ★★★★★    話題性    ★★★★★
着想     ★★★★☆    作品の重さ  ★★★★★
テンポ    ★★★★★    読みやすさ  ★★★★☆
謎解き    ★★☆☆☆    感動     ★☆☆☆☆
読後感    すこしモヤモヤ
おすすめ度  ★★★★★

本作品は、まさに桐野夏生にしか描けない世界。

25年前の少女誘拐・監禁事件の被害者で、現在は作家となった「小海鳴海」こと生方景子。彼女の元に出所した犯人から手紙が届き、彼女は失踪。物語は、夫が出版社に彼女の手記を送付するところから始まる。
夫の手紙→犯人の手紙→小海鳴海の手記→夫の手紙
と、手紙と手記のいという珍しい構成の作品である。

小海鳴海の手記のなかで、彼女が明かさなかった少女誘拐・監禁事件の真実が明らかにされる。

わずか221ページであるが、内容はぎっしり。作者独特の「毒」がきっちり詰まっている。

作品の「重さ」と「テンポ」は通常相反するのだが、本作品の場合、重苦しい内容ながら、ついついページをめくってしまい、私にとって、「幻夜」に続く2作目の徹夜本となった。
「OUT」「ダーク」「グロテスク」の作品を楽しめた方には是非お勧めである。

余談であるが、「OUT」の英語版が、日本の小説として初めてMWAが主催するエドガー賞最優秀長編賞にノミネートされた。ノミネートされただけで快挙といえよう

このレビューは参考になりましたか?
25 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
  桐野夏生は、「グロテスク」で東電OL殺人事件、「残虐記」で新潟少女監禁事件と、ここのところ、“あえて”現実の猟奇的事件をモチーフとした作品を手がけている。それはなぜだろうか?
  最近、現実に起こる事件には“想像”をはるかに凌ぐものが多い。あるいは、こうした事件は“想像”と“現実”が綯い交ぜになることで起こっているのかもしれないが。現実が想像を凌駕していくということは、想像、もしくは文学の敗北である。現実が想像を超えていくのではなく、想像が陳腐なものに成り下がっているのだ。桐野夏生は、そのことに大変自覚的な作家であり、最近の作品は“現実を超えていく想像”という図式にこだわっている気がする。少なくとも作者は、“想像”の本来持つとてつもない力を信じようとしている。
  「残虐記」は“想像の愉楽”を反復的に読者に供するための、創作上のたくらみを持つ。小説には、語り手は嘘をつかないという暗黙の了解があるが、「残虐記」は語り手がウソをつくのだ。ほかにも小説の中に小説を組み込むというメタ的な手法や夢世界の挿入など、様々な手を尽くして、何重にも“想像の愉楽”を反芻させてくれる。作中の言葉で言えば“性的人間”、つまり想像によって生きる人間で自分もありたい、自分もなりたい、と強く思わせる作品だ。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 うん、確かに読み始めは「例の事件」が頭をよぎるが、実は中身は全然違うじゃん。
 まずは郊外の集合住宅の生活のリアルさが何とも言えない。ああいう母親っているし、ああいう娘との関係というのも、物すごく思い当たる。
 で、少女が誘拐された後の書き方がすごーく微妙で、状況がわかってきてからも読者をそらさないのはさすがである。この辺はネタバレになってしまうので詳しくは書かないけど。
 助け出された後の周囲の人間の悪意のない嫌らしさも、とてもよく描いている。こういう「タチの悪い善良さ」を体験したことのある人には少々つらいかもしれないが、いつもながら人間を知り尽くしていて、見事というよりほかはない。
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最近のカスタマーレビュー
辛すぎる
拉致監禁された少女の残酷な手記。
まったく救いようの無い世界なので、鬱な気分になった。... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: スイスロール
自分と他人ともう一人の自分。。。
人の想像は果てしないと感じる一冊です。

少女誘拐監禁事件をベースに、より重厚な人間模様を描いております。... 続きを読む
投稿日: 7か月前 投稿者: tamadam
さすが桐野さん
こういうドロドロ感を書かせたら桐野サンは格別ですね。

人間、耐えられない境遇に遭ってしまうと、人格が壊れる前に... 続きを読む
投稿日: 7か月前 投稿者: 百地樹里
まるで「薮の中」
桐野夏生の小説は読み出すととまらない。
残虐記もまさにそんな小説。

失踪したとある作家の原稿とその夫の手紙だけで、... 続きを読む
投稿日: 7か月前 投稿者: いせむし
重い、暗い、でも桐野夏生さんらしい作品
比較的薄い本なのに、何故か読み終わるのに時間がかかった。
恐らく、終始一貫して重苦しい雰囲気で話が続くせいだろう。... 続きを読む
投稿日: 10か月前 投稿者: Tak
つい引き込まれます・・
桐野さんは、避けていたので 初めて読みました。
あの事件を「モデル」にした話で、如何なものかとも思いますが・・... 続きを読む
投稿日: 11か月前 投稿者: 望
ゾクゾクする感覚。現代版・藪の中。
「OUT」などで有名な桐野夏生のノンフィクション系小説。... 続きを読む
投稿日: 11か月前 投稿者: ひこくろ
サバイバル
東京島を読んですっかり桐野夏生ファンになった。2冊目がこの残虐記だ。少し読んで、新潟少女監禁事件を調べた。K市は柏崎市のことか?じゃM市は何処?色々想像しながら読... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: ドギーパパ
もやもや
... 続きを読む
投稿日: 21か月前 投稿者: 北風堂
とめどなく流れ出る高密度の創作空間 なのですが.
気になっていた桐野夏生の最初のチョイス本としては、快心作じゃないものを手に取ってしまったのかもしれない.... 続きを読む
投稿日: 23か月前 投稿者: j-k
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大人の男 0 2008/07/20
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