安積警部補シリーズの長編。
再建された東京湾臨海署の管内で起きたカラーギャングの抗争事件。グループのリーダーが刺殺体で発見され、現場から走り去る一匹狼の走り屋の車が目撃される。
捜査本部はこの走り屋が犯人である可能性が濃厚とみて捜査を進めるが、交通機動隊の速水がそれに異を唱える。
はじめは速水の話を信じなかった安積だが、速水とともに走り屋を追ううちに、真相に近づいていく。
地味な刑事ドラマとしての雰囲気が大きかったこのシリーズですが、これは峠での派手なカーチェイスなどエンタテインメント性を重視した作風に。
いつもにもまして速水が活躍するので、彼のファンにはお勧めです。
また、いつも一歩引いてることが多い安積も、速水に引きずられるように活躍します。
逆に、須田、村雨、黒木、桜井という安積班員は、今回は脇役に徹しています。
この作品だけでしっかり完結していますが、シリーズ未読の方は、「陽炎」など短編集で一人一人のキャラの特徴をつかんでから読んだ方が、数倍楽しめると思います。