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殉教カテリナ車輪 (創元推理文庫)
 
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殉教カテリナ車輪 (創元推理文庫) [文庫]

飛鳥部 勝則
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)

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第9回(1998年) 鮎川哲也賞受賞

出版社/著者からの内容紹介

【第9回鮎川哲也賞受賞作】
憑かれたように描き続け、やがて自殺を遂げた画家・東条寺桂。彼が遺した二枚の絵、《殉教》《車輪》に込められた主題とは何だったのか? 彼に興味を持って調べ始めた学芸員の前に現れたのは、二十年前の聖夜に起きた二重密室殺人の謎だった――緻密な構成に加え、図像学の導入という新鮮な着想が話題を呼んだ、第九回鮎川哲也賞受賞作。


登録情報

  • 文庫: 360ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2001/07)
  • ISBN-10: 4488435017
  • ISBN-13: 978-4488435011
  • 発売日: 2001/07
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 134,296位 (本のベストセラーを見る)
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By bookfed
形式:単行本
 図像解釈学:イコノロジーミステリ(図像学:イコノグラフィかもしれないが、浅学な私には判断がつきかねる)!怪しい魅力をたたえた作中の油絵は、なんと著者の作だとか。美術が好きならのめりこむこと間違いなし、オススメである。

 自殺した画家の謎を追ううち、明らかになっていく二重密室殺人事件がワクワクものである。真相はあまりにアッケないかもしれないが、それまでの描写に或る仕掛けが凝らされていて、飽きさせぬ展開となっている。美術館員が死せる画家に興味を持った理由として、モデルが×に似ていた…というのはちと弱いかもしれないが、絵から紡ぎ出される想像&妄想の世界に遊ぶ楽しみに比べれば、たいした瑕ではないだろう。謎の帰結として絵があるのか、絵は絵それ自体で厳然として!在り得るのか、絵は読み解かれることを欲しているのか…。
 有栖川有栖による解説「印象アスカベ本格」もいいかんじ。 

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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By トップ500レビュアー
形式:文庫
わずか五年の間に五百余点の絵を描き上げ、
その後自殺を遂げた無名の画家・東条寺桂。

彼に興味を持った学芸員・矢部直樹は、遺された二枚の絵、《殉教》
《車輪》に込められた主題を、図像解釈学の手法を用いて読み解こう
とする。

やがて浮かび上がってきたのは、二十年前の聖夜に
東条寺桂の義父の家で起きた、二重密室殺人の謎。

二つの部屋でほぼ同時に、しかも同一の凶器で行われた不可能犯罪の真相とは……?

本作は枠物語的構成が採られており、“額縁”に当たる第一部と第四部の間に、
矢部が東条寺桂の作品と人物像を読み解こうとする第二部、そして、二重密室
殺人事件の顛末を記した東条寺桂の手記である第三部が挟み込まれています。

第三部は、典型的な《雪の山荘》ものといった様相を呈し、関係者による
推理合戦も行われ、なかなか説得力のある仮説が提示されるのですが、
それ以上に、読者を真相から遠ざける巧みな叙述トリックが素晴らしい。

そのための伏線は、手記の中だけでなく、矢部と事務員との
ミステリ談議の中でもぬけぬけと張られており、驚かされます
(あと、事件の真相を暗示する「プロローグ」の記述も巧妙)。

東条寺桂が遺した二枚の絵については、図像解釈学にもとづき、矢部が絵解きを
するのですが、その営為によって、東条寺桂の人物像が浮き彫りになると同時に、
浮かび上がった絵の主題が、事件の真相を象徴していたという仕掛けには、感嘆
させられました(タイトルに仕掛けられた“罠”も心憎いです)。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:文庫
硬い題名とは裏腹に、楽に読める。図像学という学問を扱っているが、くどすぎないので、当方のような美術に関心のない素人にもわかりやすい。この作者は程々ということを知っている。本格推理としても練れていて、エピローグの哀感もよく、デビュー作としては上の部類に入るのではないか。
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