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死霊の恋・ポンペイ夜話 他三篇 (岩波文庫)
 
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死霊の恋・ポンペイ夜話 他三篇 (岩波文庫) [文庫]

ゴーチエ , 田辺 貞之助
5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

フランス文学の魔術師テオフィル・ゴーチエ(一八一一―七二)の傑作短篇五篇を選び収める.ヨーロッパでもっとも傑れた吸血鬼小説の一つと賞される「死霊の恋」,青年のよせる烈しい思慕に古代ポンペイの麗人が甦える「ポンペイ夜話」など,いずれも愛と美と夢に彩られたあでやかな幻想の世界へと読者をいざなう.

内容(「BOOK」データベースより)

フランス文学の魔術師テオフィル・ゴーチエ(1811‐72)の傑作短篇5篇を選び収める。ヨーロッパでもっとも傑れた吸血鬼小説の一つと賞される「死霊の恋」、青年のよせる烈しい思慕に古代ポンペイの麗人が甦える「ポンペイ夜話」など、いずれも愛と美と夢に彩られたあでやかな幻想の世界へと読者をいざなう。

登録情報

  • 文庫: 210ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2002/7/9)
  • ISBN-10: 4003257413
  • ISBN-13: 978-4003257418
  • 発売日: 2002/7/9
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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ゴーチエの作品は、どれも本当に言葉が美しいです。まるでバロック絵画を見ているかのような気分にさせてくれる、精緻な描写。典雅華麗な文体と世界観には、うっとりさせられるばかり。思わず、ため息が出てしまいます。ドビュッシーは音楽で絵を描いたと言われますが、ゴーチエは文章で絵を描く人、と言える気がします。幻想、耽美がお好きな方にはとりわけ、お勧めいたします。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
フランスの作家ゴーチエ(1811-1872)による幻想的・怪奇的な作品集。長編小説『モーパン嬢』の序文では、功利主義的文学観を批判し「芸術のための芸術」を主張する唯美主義を唱えた。

本書では、やはり表題の二編、特に「ポンペイ夜話」が強い印象を残す。

「オクタヴィヤンは、まぎれもないその日の朝、博物館の陳列棚のガラス越しに押型を眺めた、あの美しい胸が、自分の心臓のうえで烈しくときめくのを、まざまざと感じた。」

元来は画家を志していたゴーチエの文体は、絵画のように絢爛で、恰も描写されている物が読者の肉体を圧してきそうなほどに造形的・肉感的だ。「ペンで描く画家」と評された所以だろう。「文体で絵を描く作家」とも云えようか。

この作品集の中でも、美は現実の中には無い、と繰り返されているように思う。現実は醜く厳めしい。実生活は卑小である。

「オクタヴィヤンはというと、彼は現実にはほとんど魅惑を感じないと告白した。・・・。すべての美人のそばには散文的で不愉快な付属が多すぎるからだ。・・・。彼は恋を日常生活の環境からさらって、星の世界に移そうと望んでいた。」

美は、この世ならぬ"何処か"に在る。本書に収められた美の幻想譚が、死や恐怖や狂気と隣り合わせであるのもうなずける。
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