死神とアヒルという異質な組み合わせのタイトル、
表紙の絵は、まっすぐに首をのばして天をみあげるアヒルのみ。
この作品は何か哲学的な深みにいざなう雰囲気が感じられますが、
実際、命の終わりについて丁寧に描かれていました。
それは、寿命を迎えつつあるアヒルさんのもとへ死神さんが現れるという形で
暗示されるのですが、唐突に来るのではなく、もともと昔から近くにいた
死神さんに、アヒルさんのほうで気づくという出会い方が、なかなか秀逸です。
アヒルさんが死神さんと幼なじみのように会話したり出かけたりして、仲を深めて
いくという形で、自分の死を受け入れていくという展開はなかなか絵本的でした。
誰しも自分の死は、一度しか経験できません。
死んだ後は、いったいどうなるのか? どこへいくのか?
そんなことを考えるきっかけになる作品です。
死後については宗教によって色々な見解もあるでしょうが、
画面に広くとられた白い空間は、あくまでも中立的に死をとらえています。