1139年10月、シュルーズベリで盛大な結婚式が行われることになった。花婿は裕福ではあるが、陰険な初老の男。花嫁イヴェッタは弱々しげな18歳の娘。莫大な遺産を受け継いだ彼女はおじ夫婦の後見のもとにあった。そして、彼女に心を寄せる若者は花婿の従者だった。
結婚式の前夜、出かけた花婿は、当日の朝、死体で発見される。 花婿を殺したのはだれか? 若者たちの恋は? !
カドフェル・シリーズの魅力の1つに、りりしい女性たちの活躍がある。今回登場する娘イヴェッタはちょっと弱々しくて好みではないなと思っていたら、あとで気になる女性、ソールズベリのエイヴィスが現れた。今後に注目されたし!
今回、重要な役割を果たしたのは修道院附属の施療院。ここにはハンセン病患者が収容されていた。ガウンに頭巾姿で、病者でないものが近づくと拍子木を鳴らして警告していた彼ら。顔も名前もなくした病者たち。そのコミュニティの底知れない包容力と温かさは絶望を知った人々ゆえだったのかもしれない。