2002〜2005年にかけて「ホラーM」に掲載された作品をまとめた作品集になります。
その為、前作『迷宮のアリス』に収録されていたような、コミカルな面はなりを潜め、
美麗な少女の身に降りかかる、血と叫びに満ちた黒い話が中心となります。
今回は顔を失わさせられたり、体のパーツを奪われたりと、「人体」に関わる話が中心であり、
作者自身の後書きによれば「自分の体が別の人間以外の何かになる恐怖」を表現した、とのことです。
好きな人の為に人形に転生した少女の切ない結末が余韻を残す「人形少女の夢」、
結末がダークな「死面」「夜の教室」が印象に残りますが、概してワンパターンが否めない。
逆に、いつも通りの千之ナイフ作品なので、絵が好きな人、千之ホラーが好きな人には
安全牌じゃないかな、と思います。