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ではどこが傑作たるゆえんか、といえばやはりそのエンターテインメント性にあふれた構成でしょう。犯人を主人公にして犯罪を描くいわゆる倒叙もの(別名刑事コロンボ方式)でありながら、章ごとに視点を変えることによって誰が犯人(主人公?)であるか、かなり読み進んでからでないと読者にもわからないようになっています。小説ならではの技法と言えるでしょう。
ちなみに映画化もされていますが、映像にしてしまうとこの構成の妙を生かせないため、陳腐なサスペンスものになってしまいました。
とにかく一読してみることをお勧めします。社会を鋭くえぐった、ということではなく、エンターテインメントとして(もちろんほめ言葉です)すばらしい作品です。
こうまとめてしまうといかにものありきたりなストーリーですが、人物描写も見事で一気に読ませます。姉妹間の葛藤や父娘間の葛藤、青年が獲物を狙う肉食動物のように周到に娘たちを死に至らしめる様子など、これが著者23歳のしかも処女作とはとても思えない。恐るべしアイラ・レビン。
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