シャンパンの本といえば、オシャレ、豪華、エレガントの三拍子そろったみたいな、「お上品本」が多い中で、これはなかなか辛らつなところもあり、シャンパンへの情熱が熱い異色の本。
文体もテンポがあって小気味いいし、シャンパンという酒の全体像がわかる、格好の入門書ともなっている。
ただ、断定口調やちょっと気取ったいいまわしなど、それを小気味いいと感じるか、やや嫌味と思うか、人によって分かれるところかもしれない。
しかし、紹介されるエピソードの面白さ、現地での生産者への取材の深さは、この著者の力量とシャンパンへの情熱が、ハンパなものでないことを感じさせる。
本書が著者の最初の本のようなので、これからもこの手の面白いものを書いてほしいという期待も込めて、星5つ。
第6章では、「死ぬまでに飲みたい30本シャンパン」が実際に紹介されていて、章トビラの裏に書かれた言葉を読んで、思わず笑ってしまった。
「もっとシャンパンを飲んでおけばよかった!」
あの高名な経済学者、ケインズの言葉だそうです(笑)。