「ぴあ」の「シネマクラブ」という本が、映画としての「辞書」であるならば、本書は映画のための「参考書」の役割を果たすことでしょう。この圧倒的な重量と驚くほどの厚さのなかに、「1001本」の映画が紹介されています。それは、国境を越え、ジャンル全般を見渡し(文芸からカルトまで)、独断と偏見を捨て、「なぜこの作品が観賞に堪えうるのか」そして「死ぬまでに観ておきたい作品なのか」という点に徹底的にこだわり、作品を吟味し、泣く泣くふるいにかけ紹介されています(それでも1001本はある!)。その解説は、限られたスペースのなかで、練りに練られていて、簡潔で、思慮に富み、魅力的なエッセイに仕上がっています。使われている写真も全てカラーで、選ばれているシーンも珍しいものが多い。受賞歴や、スタッフ、俳優紹介も載っていて資料性も高いです。総編集のスティーヴン・ジェイ・シュナイダー氏の、この本を作るにあたっての6ページにわたる「はじめに(序文)」を読めば、さらに納得の一冊になることでしょう。
PS:表紙が「サイコ」の悲鳴顔なら、裏表紙は誰でしょう?これも買ってのお楽しみです。