面白かった。
「老人文学」というべき新ジャンルを切り開いたようである。
生きていてもしかたないから自死したという老人の記録である。
絶食と挫折、胃痛。
友人や福祉関係者とのやり取り。
著者はまじめに記録している。
皮肉なのは、
東日本大震災が老人(著者)の生への意欲を蘇えらせたことだ。
読み終えて思うのは、
自死とは、
哲学的なことではなく、
胃痛や震災のニュースへの好奇心によって、
決定的に影響を受ける、
まさに人間的なものなのだということだ。
死を選ぶことの重さを感じさせてくれる1冊だった。