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歴史 上 (岩波文庫 青 405-1)
 
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歴史 上 (岩波文庫 青 405-1) [文庫]

ヘロドトス , 松平 千秋
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「歴史の父」の名を冠される古代ギリシアの史家が述べる、前5世紀のペルシア戦争を頂点とする東西抗争、東方諸国の歴史。何より正確さが重視され、豊富に織り込まれた説話は長巻を飽かず読ませる魅力を持つ。(全3冊)

登録情報

  • 文庫: 536ページ
  • 出版社: 岩波書店; 改版 (1971/12/16)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4003340515
  • ISBN-13: 978-4003340516
  • 発売日: 1971/12/16
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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54 人中、52人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 歴史の父・ヘロドトスの野心作!, 2001/4/5
レビュー対象商品: 歴史 上 (岩波文庫 青 405-1) (文庫)
 『エジプトはナイルの賜物』とは(本書164頁)、歴史教科書には必ずといっていいほど出てくる有名な文句で、それだけでこの本の価値が分かります。古代ローマの政治家キケロが『歴史の父』と呼ぶのもうなずける話で、内容は多岐にわたり、各地の地理や風俗まで網羅してある優れた歴史書。これなくして古代ギリシア・オリエントの歴史は語れません。

 ヘロドトスのこの歴史書におけるスタンスは『人間界の出来事が時の移ろうとともに忘れ去られ』るのを恐れたとあり、歴史がトロイア戦争のように『神々の戦い』としてすり替えられ、忘れ去られていくのを恐れて記録として残したと考えられ、その点においてまさにヘロドトスは『歴史学の祖』といえるのでしょう。

 このため、冒頭はトロイア戦争が起こる事件の発端を両者の言い分を交えて両論併記する形を取っており、神話の部分を努めて排除しようとしたヘロドトスの歴史学的なスタンスがここに如実に現れているといえます。

 その後、話題はペルシア戦争が起こるきっかけのほうへシフトしていき、新興国ペルシアに滅ぼされることになるリデュア王国の話に始まり、ペルシア帝国の始祖キュロス2世の話までが巻1『クレイオの巻』。巻2『エウテルペの巻』はペルシアに征服される前のエジプトの風俗・歴史。巻3『タレイアの巻』ではエジプトがペルシアによって征服されるまでとなっています。

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28 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 古代オリエントと列強の興亡, 2007/1/13
レビュー対象商品: 歴史 上 (岩波文庫 青 405-1) (文庫)
 モンゴル帝国史の研究で高名な杉山正明教授は、中学か高校の頃に本書、ヘロドトスの「歴史」を読んですっかり虜になり、歴史というものの面白さに目覚めたのだそうです。

 さて、本書が扱っているのは、世に「ペルシア戦争」と称されるアケメネス帝国とギリシア諸都市との抗争など、古代オリエントにおける諸民族の興亡史・地理・風俗の集大成です。

 その中心をなすのはアケメネス朝ペルシの歩みですが、岩波文庫版の上巻では、一代の英傑キュロスの活躍により、ペルシアが宗主国メディアのくびきを脱し、リュディアやエジプトなど周辺諸民族に対する征服事業を押し進めていくさまが描かれます。多くの輝かしい勝利と幾つかの敗北を経て、最高権力者の顔ぶれは交代しつつも帝国は隆盛への道を突き進んでいきます。そうしたさなか、一部聖職者による権力簒奪の企てを粉砕して自ら王座を射止めたのがダレイオス大王その人です。彼は帝国の統合と安寧に特段の意を用い、国力を充実させながら、密かに他日あるを期すのでした。

 聞いたことのない人名・地名が目白押しで、注釈をチェックするだけでもたいへんです。決して読みやすい本とは言えません。しかしながら、ヘロドトスが語る物語には、人々の営為と民族興亡のダイナミクスをストーリーとして示していくという意味で、まさしく歴史学の本質が凝縮されているように思います。それに、とにかくこの面白さ。相当の時間を割く覚悟が必要ですが、その値打ちはあると思います。歴史に興味を感じる皆さんには、是非読んでいただきたい書物です。
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17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 「歴史の父」が著したこの本は、歴史の教養が深まればそれだけ面白く果てしない, 2005/12/21
By 
石岡岩石 - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)   
レビュー対象商品: 歴史 上 (岩波文庫 青 405-1) (文庫)
 紀元前五世紀頃に一人のギリシャ人によって著されたこの本は、次のような感動的な文章で始まる。『本書はハリカルナッソス出身のヘロドトスが、人間界の出来事が時の移ろうとともに忘れ去られ、ギリシャ人や異邦人(バルバロイ)の果たした偉大な驚嘆すべき事跡の数々−−−とりわけて両者がいかなる原因から戦いを交えるに至ったかの事情−−−も、やがて世の人に知られなくなるのを恐れて、自らの調査したところを述べたものである』

 ここには、過去や現在の本当のことが後世に知られなくなる事を恐れて、それを調べて、記述して残すという思想が明確に表現されいて、実際そのことが当時において可能な限り実行されている。これは実に驚くべき人間の知性だと思う。しかし、それから2500年を経た今日、確かに知識と富は増えたが、その割には知性は磨かれていないと感じられる。

 上巻は、著者の時代より100年以上遡った頃からの史実や古くからの伝承や他者からの伝聞などを区別した上で、ギリシャ地域、リディアから始まりペルシャに至るまでの当地域、エジプトなどの先進地域、更にアフリカやインドやコーカサス以遠まで、その歴史や地理に言及しながら、ペルシャ戦争に至るまでのいきさつが書かれている。

 物語として通読しても面白いと思うが、そこに語られている個別の出来事も、当時の人の考え方も、ヘロドトスの意見も、歴史の教養が深まればそれだけ面白く果てしない。
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