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歴史探索の手法―岩船地蔵を追って (ちくま新書)
  

歴史探索の手法―岩船地蔵を追って (ちくま新書) [新書]

福田 アジオ
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

過去の暗闇に隠れている出来事を発掘しその意味を考えることから歴史探究は始まる。本書は、岩船地蔵と刻まれた一体のお地蔵様の発見から始まる、歴史探索のプロセスを開示したものである。関東甲信・静岡の各地に散らばる地蔵を捜索し、関連の文字資料を発掘する過程で、江戸中期の享保四年(一七一九年)に、下野国の岩舟を出発点にして地蔵が村から村へ送られ、地蔵が通った各地の村に「岩船地蔵」が建立されたことが明らかになる。なぜこのような流行仏が出現したのか。何気ない路傍の地蔵から、歴史と民俗の織り成す豊かな水脈へと読者をいざなう、大人のための実践的歴史入門書。

内容(「MARC」データベースより)

過去の暗闇に隠れている出来事を発掘しその意味を考えることから歴史探究は始まる。一体のお地蔵様の発見から始まる、歴史探索のプロセスを開示。各地に散らばる地蔵と関連の文字資料から、江戸中期の驚くべき事実が明らかに。

登録情報

  • 新書: 204ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2006/05)
  • ISBN-10: 4480062971
  • ISBN-13: 978-4480062970
  • 発売日: 2006/05
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 646,460位 (本のベストセラーを見る)
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形式:新書
この本は示唆に富む点でおもしろい。歴史のおもしろさと、歴史を学ぶおもしろさを同時に教えてくれる好著といえるだろう。

著者は1979年に神奈川県大和市で船に乗っているという珍しい形の地蔵(岩船地蔵)に出会った。興味を惹かれた筆者は以後ことあるたびに、この地蔵を調べていき27年を経て本という形で調査成果を公表することになった。四半世紀に及ぶ研究と聞くと、それだけ地道な作業であることがわかる。もちろん、作者には他にメインテーマがあり、調査の折についでに調べていったのだが、それにしても根気のいる作業である。

本書のメインテーマは、「1719(享保4)年に関東を中心に大流行した岩船地蔵とは何か」である。もちろん現在の僕たちが路傍の石仏に対して、多くの人たちがそのまま素通りしていくだろう。そこをあえて立ち止まり、自分が感じた疑問を掘り下げていくことは、まるで推理小説を読んでいるかのように興奮してくる。

センスオブワンダーという言葉がある。人は不思議なことに興味を覚え、それを解明していくことに言いしれる感動を覚えるのだ。江戸時代に起こった岩船地蔵というムーブメントがどのように起こり、そして現在につながっているのかはまさしくセンスオブワンダーだろう。
元々、著者の福田アジオ氏は民俗学の研究者であり、いわば石仏の歴史などは門外漢だったはずだ。しかし、大きく歴史の興味という点では同一である。その点でどうやってこの不思議にアプローチしていくかは参考になる点が多い。

もちろん、不満点もある。肝心な点についてはまさしく歴史の暗闇からでていない点が指摘できるが、ただしこれもまた今後の研究の1つの礎になるのだから意味あることだろう。
専門的になるが、石仏に刻まれた年代のみで分析しているが、もっと石材の種類とか地蔵の形態分析、技術手法からも分析できなかったのか、という不満があるがそれは望みすぎだろう。この点については考古学からのアプローチが望まれる。
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形式:新書
 江戸時代中期の享保4年、岩舟の上に立つ姿の「岩船地蔵」が関東中心に爆発的に流行した。民俗学者の著者は、長年にわたって、各地に残るこの地蔵を追いかける。一方で当時の記録、文書をもとに流行ぶりを追跡する姿を追う・・・・。その結果、意外にも、文字資料が描く当時の流行の由来(=文献史学成果)と、現在各地に伝わる岩船地蔵の由来(=民俗学成果)がつながっていないことだった。時代が本来の姿、歴史を変えてしまったのだ。これから、流行の流れを正確にたどるためにも、細かい分析をするためにも、多くの地域の歴史研究者の協力が必要とされる。この本を読んで、今まで気づかないことが見直されるキッカケになり、協力者が現れ、情報が寄せられるに違いない。あなたの近くのお地蔵さんは、岩船観音ではありませんか!? ということであろう。

二つの本の言うことは、IT時代ならではの、あらたな歴史収集構築方法が現れたということである。
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