歴史について多くの人々はなにかしらの知識や印象や意見を持っていることでしょう。では歴史学についてはどうでしょうか。歴史学とはどのような学問なのか、意外に知られていないように思います。歴史学者は「左翼偏向」で「自虐史観」であてにならないという言説も在りますが、歴史学がどのような方法論に基づいているかを踏まえた上での事実に基づいた意見でしょうか。
本書は「歴史学入門」の表題通り、歴史学の入門書です。西洋近代史・フランス史が専門の著者が大学で歴史学を学ぶ学生にしてきた入門的な講義の内容を基に記した本で、歴史学の方法論・特にフランスのアナール学派などの比較的新しい歴史の考え方や研究の方法論についての記述が詳しいのが特徴です。具体的な研究の手順と言うよりも基礎となる考え方の方に重点が置かれていると思います。
新書よりも少し水準は高いかもしれませんが、一般向けに書かれているので専門用語は余り在りません。