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歴史に消えた参謀 吉田茂の軍事顧問 辰巳栄一 (産経新聞社の本)
 
 

歴史に消えた参謀 吉田茂の軍事顧問 辰巳栄一 (産経新聞社の本) [単行本]

湯浅博
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,890 通常配送無料 詳細
o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o
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商品の説明

内容紹介

最後は吉田が頭を下げた元陸軍中将の隠された実像 CIA文書など一級の史料を駆使、1年以上にわたって産経新聞に連載された「歴史に消えた参謀」を単行本に編んだ現代史のノンフィクション。

内容(「BOOK」データベースより)

憲法九条の改正、再軍備の必要性を宰相に進言した男は現在の日本が抱える「国家の溶融」を既に見ていたのか…最後には吉田が頭を下げた元陸軍中将の隠された実像。CIA文書など一級の史料で描くノンフィクション。

登録情報

  • 単行本: 362ページ
  • 出版社: 産経新聞出版 (2011/7/19)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4819111353
  • ISBN-13: 978-4819111355
  • 発売日: 2011/7/19
  • 商品の寸法: 19 x 13 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 左党犬 トップ500レビュアー
 知られざる英米派の陸軍参謀・辰巳栄一の生涯が、はじめて一冊の本として本書にまとめられた。みずからを「敗軍の将」としてオモテに出ることを潔よしとせず、きわめて大きな役割を戦中戦後に果たしながらも、みずからの意思で歴史のなかへ姿を消していった陸軍情報将校。

 同じ英米派で先輩にあたる本間雅春中将がノンフィクション作家の角田房子によって取り上げられ、『いっさい夢にござ候』という名評伝が書かれているのは、フィリピンで戦犯として処刑されたという悲劇的な死を迎えただろう。これに対し、みずからの意思で歴史から姿を消し、最終的に天寿をまっとうした辰巳中将は、伝記が書かれたことはこれまでなかった。

 著者の表現を借りれば、「情報力の有無とそれを使いこなす政治指導者の重要性に着目していた」(P.9)辰巳中将は、もっと世に知られてしかるべき情報将校の一人だろう。最後まで読んでみて、強くそう思った。

 敗戦後の日本の保守政治のレールを引いたのはワンマン宰相とよばれた吉田茂である。吉田茂には二人の有力な「ロンドン人脈」があった。
 一人は、GHQによる日本占領下、主権と独立を回復するために、吉田茂の右腕となって活躍した白洲次郎。そしてもう一人は、吉田茂の軍事顧問として活躍した本書の主人公・辰巳栄一であった。
 通産省(現在の経産省)をつくり、電力自由化などの経済政策に大きく関与した白洲次郎が吉田茂のオモテの右腕であったとすれば、敗軍の将としてウラに徹した辰巳栄一は吉田茂の私的な軍事顧問であった。著者の表現を借りれば、白洲次郎は「経済の密使」で辰巳栄一は「影の参謀」の役目を演じきったといえよう。辰巳栄一は日本の再軍備においてきわめて大きな役割を果たすことになる影の功労者である。

 なんといっても、本書で読者の関心がいちばん深いのは、副題にもなっている「吉田茂の軍事顧問」としての後半生であろう。この時代の情報は、米国立公文書館の「タツミ・ファイル」によるものだという。米軍による占領下の日本でインテリジェンス活動を行っていた対敵諜報部隊(CIC)が収集した情報である。自衛隊の前身である警察予備隊創設も、辰巳栄一の存在なくしてあり得なかったことがよくわかる。その間に展開された種々の暗闘も。

 残念ながら本書は、新聞連載の文章をもとにしたためであろう、単行本においても新聞文体のままであり、けっして読みやすくない。連載中の「産経新聞」の読者にとっては意味があるだろう各種の文言も、単行本の読者にとっては正直なところ冗長であり、大幅に再編集してから出版していただくべきであった。また、知られざる人物の本格的な紹介でありながら、資料としての年譜も整備されていないのは読者にとっては、はなはだ不親切である。

 とはいえ、本書は先駆的な仕事としては意味あるものといっていい。本書を踏み台にして、吉田茂のロンドン人脈、そして「情報」という観点によるすぐれた評伝やドラマが、これから書かれることになるのであれば、本書の存在意義があったということになろう。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Gori トップ500レビュアー VINE™ メンバー
Amazonが確認した購入
なぜ、嫌っていた陸軍の、辰巳を、吉田茂首相が戦後、軍事顧問に迎えたのか。
最も知りたいその部分が見えてきない。
辰巳の生い立ち振り返りが早すぎて興趣を削ぐ。
もうちょっと戦後の辰巳を描いてからでないと辰巳に感情移入できない。
構成の誤りである。
このレビューは参考になりましたか?
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By lexusboy トップ500レビュアー VINE™ メンバー
 難しいテーマを扱っていると思うが、著者の筆力か、平易に読ませる。
 太平洋戦争の戦前、戦後を通してみるのに、人に着目するという切り口は、悪くないと思っている。
 人としての毀誉褒貶はともかく、瀬島龍三、白洲次郎辺りが面白いと思っていたが、それに加わるのが辰巳栄一かもしれない。
 ただ、本書では、辰巳栄一を語ろうとしているのか、湯浅氏が辰巳栄一を通じて私見を語ろうとしているのかわからないところがある。

 知らないことは多々ある。
・吉田茂は、軽軍備・経済優先(カネのかかる再軍備など愚の骨頂)、いわゆる吉田ドクトリンを信奉したとされているが、国力充実の独立国家となった後は、むしろ再軍備が必要と考えた。
 辰巳栄一は表舞台に出ない秘密軍事顧問。
・昭和陸軍の最大の欠点は、国際情勢に疎く、これらの情報を軽視すること。武藤信義は、辰巳栄一に英国で国際関係の動きを追うよう助言。
 武藤信義が死んで、陸軍に皇道派と統制派という派閥が形成された。
・松岡洋右は、外相就任後、40人の外交官を更迭。
・辰巳栄一は、死線をくぐってきたというより、「死に神が遠ざかっていく」。サイパンなら玉砕、近衛師団長なら射殺、広島の師団長なら被爆など、死ぬ確率は高かったが免れた。
・GHQは、日本主導による憲法改正を期待したが、主権在民でなく天皇神権論の案しか出てこず、ボツになった。
・ノモンハン事件では連隊長が数多く自決したが、服部卓四郎(関東軍参謀本部作戦主任)は参謀本部に作戦班長として戻り作戦課長に昇進。 
 「参謀にお咎めなし」の典型。後に、ガダルカナル作戦に失敗。
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