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歳月
 
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歳月 [単行本]

茨木 のり子
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,995 通常配送無料 詳細
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登録情報

  • 単行本: 135ページ
  • 出版社: 花神社 (2007/02)
  • ISBN-10: 476021867X
  • ISBN-13: 978-4760218677
  • 発売日: 2007/02
  • 商品の寸法: 21 x 15.2 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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17 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 瑛琥
形式:単行本
若いだけが取り得であり、ちやほやされ、無知でも、それだけで充分に人生を楽しめた。だけれども、それも束の間、20代の半ばに、『自分の感受性くらい』で、甘かった、浅はかだった自分が、きちんと叱られた気がした。以降、嫌でも年を取る、抱えるものを多くなる一方で忙殺されて往く最中、事が思うように運ばない、周りと比べては落ち込み、そんな中で、『寄りかからず』に出会い、今も40を前にして茨木さんの詩集を時折、読み返してきた。

白髪も増え、無謀な事をすれば謙虚に疲れ方も、それが癒えるのも違う。そして、面倒事を回避するべきか、それとも今ここで渦中に突っ込み、乗り越えてしまうべきか?と考える余裕も生まれてきたし、老いに対する嫌悪は若い時よりも受けとめやすくなってきた。

まだ、まだ現役と言える世代、若い人とは違う、体力では勝てないのだけれども、今まで背負ってきたもの、見聞き、実際に体験してきたものの全ては決して無駄ではない。

日々の中で見つける喜び、大切な思い出、それすらやがて分かち合う者も少なくなろう。『歳月』その中に編まれた多くの詩を通し、自分の最後の日まで、老いてゆくであろう自分を嘆くのではなく、今まで得てきたものを存分に活かしきることが出来なくても、その都度、その都度、何かしらの手立てや知恵はあるものだと思う。

最愛の人を亡くす、それは誰でもが通るべく道。それをどう受けとめてゆくのか、どう生きてきたのか、一人の女性詩人のこの作品を通して、ぐっと胸に迫る言葉があった。これから歳を重ねるに連れて、もっと実感してゆくのだろう、この詩集は。きっとそうだと思う。40代を過ぎたらば、蔵書の一冊として欲しいと思いました。そして、40を過ぎたとき、50を過ぎたとき・・・節目、節目に読んでみたい一冊です。
このレビューは参考になりましたか?
20 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 麒麟児 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
これまで、『倚りかからず』、『自分の感受性くらい』と読み進めて、その理知的な作風に惹かれてきた一読者ですが、本書は茨木さんが1975年に亡くなられた最愛のご主人への想い(彼女の内面に溢れ出んとする亡夫への激情)を綴った作品集であり、茨木さんのまた違った一面を知ることができました。(茨木さんがお亡くなりになったのが2006年ですから、30年以上も一途な想いを書き留めてきたことに、彼女の愛情の深さ、真摯さを感じます。)個人的には、「殺し文句」から「二人のコック」までの5編が印象に残りましたが、なかでも「獣めく」は、何かこう凄絶なものを感じさせる一作であり、特に記憶に残っています。
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By biscuit
形式:単行本
2006年に茨木のり子さんが亡くなった後、「Y」という箱から見つかった一連の詩を編んだ詩集。
「Y」というのは、1975年に亡くなった茨木さんの夫、三浦安信さんの名前の頭文字で、つまりこの詩集に収められた詩は、茨木さんが亡き夫への思いを綴った言葉たちなのだ。

茨木さんと言えば「汲む」とか「倚りかからず」とか「自分の感受性くらい」とか、端正で穏やかで、どちらかと言えばおとなしい「静」のイメージを抱いていた。
けれどこの詩集に収められている言葉の激しさ、温度の高さはどうだ。
「静」どころか、たったいま傷口からあふれてきた泡立つ鮮血のようなことばじゃないか。

愛は、深くなればなるほど死に近づくのかもしれない。
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