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武蔵野夫人 (新潮文庫)
 
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武蔵野夫人 (新潮文庫) [文庫]

大岡 昇平
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • 文庫: 250ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1953/06)
  • ISBN-10: 4101065020
  • ISBN-13: 978-4101065021
  • 発売日: 1953/06
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 244,446位 (本のベストセラーを見る)
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By カスタマー
 
 武蔵野を舞台に、親戚・夫婦男女5人が入り乱れる恋愛心理小説。
 
 媚態、虚栄、保身…。恋愛にまとわりつく、決して美しいだけではない感情が、短めの文章で冷静かつ正確に描かれています。

 男女五人を見る作者の目は、かなり平等で、誰か一人に偏るということがありません。男性作家だというのに、女性たち、とりわけ富子の心理描写が秀逸で、舌を巻いてしまいます。

 鋭い観察眼による、無駄のない見事な文章にのせられ、あっという間に終幕まで連れてこられます。

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 「復員」などという言葉は辞書を引かぬと理解できぬ21世紀の人間にも読んで十分ためになり、多くを考えさせる小説。戦争直後の日本の若い男女の心理がフランスの小説の技法を使って描かれる。しかし、それでもこれは紛れもない昭和20年代の日本を舞台にした風俗小説である。死ぬことが現実逃避ではなく、現実と対峙することでもあるのだと教えてくれるだろう。
 死ぬことを覚悟して出征したが、生き残って日本へ戻ってきた若者は何十万人もいたであろう。生きていることのとまどい、生きていることの意味など、読者に考えさせずにはいない。『真珠夫人』とはその真面目さにおいて比べものにならない。
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By カスタマー
 主人公道子は復員したいとこの勉と不義に陥りそうになる。「恋愛は文明の産物ですから、最初は他人から教わるほかはありません」という作者は、この内的行為を裸形にしようとする。するとあらわれるのは何か、エゴイズムか、もっと社会の必要に縛られた他の理由か。誰も問わない、何も答えない。そういう何も見出せないもののなかで、道子は死ぬしかない。生きる理由を一歩ずつ奪っていくようにかんぜられるところに、ちょっと類のない味わいがある。フランス心理小説の手法を踏まえた野心的なロマン。
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