本書は、私たち日本人にとって得る所の多いものです。
漢字離れが叫ばれる現代、古典的な表現が多彩であるというだけでも、
価値の高い書物であると言えるでしょう。
喜ぶべきことは、あらゆる漢字にルビ、つまり読み仮名がふってあるということ。
漢字の苦手な人でも読めますし、本書を読んだ後には別人のように漢字が読めるようになるでしょう。
内容は非常に高度ですが、同時に体系的に整理されているので、理解が促されます。
山鹿流武士道と新渡戸流武士道の比較に加え、武士道という、日本発としては唯一と言える思想と、
キリスト教など欧米のそれとの関係について、独創的な議論が展開されています。
このように豊かな内容の書物を武士道の解説書に多く見ることは叶いません。
SAMURAIは西洋の人々からも強く関心が持たれています。
グローバル化が進む今後の地球社会に暮らす上で、武士道について詳しく知っておくことは、
日本人として、自らの存在意義を彼らに認めさせることに繋がるかも知れません。