「正義の味方研究部」という大学の自衛団のような部活に入った元いじめられっ子.
個性的な先輩や同学年の仲間とともに大学内の不正義に解決していくが・・・.
序盤はコミカルなテイストが強く
大学内のトラブルを解決していくうちに
何がしかのラスボスが現れて対決していくような
単純な学園コメディと予想していたが,
中盤からは,主人公の家庭の問題,とあるサークルの潜入捜査,
美人の同級生の過去の告白といったイベントから
主人公自身が「正義」について考察していくというストーリーになっている.
いじめ,という不正義だけが自分の世界のすべてだった主人公が
初めて触れる社会全体としての正義と,
それに自分がどのように関わるかを考えていく,という成長の物語である.
視野狭窄で未熟な感じがうまく表現されていて
それでも自分なりの答えを探してもがく姿がリアルでいい.
とはいえ,考えた末に主人公が出した答えは
少々説得力不足な印象が否めない.
その不完全燃焼感も含めて青春像の表現の一部かもしれないが,
やや物足りなさの残る読後感.