基本的にはいじめられっ子・亮太の成長を記した青春小説でである(成長といっても期間は4月の入学から5月のG.W.明けまでの1ヶ月弱ですが)。亮太とトモイチの係わり合いが面白おかしくかかれており、読みながらついニヤッとしてしまった。
もう一つこの小説のテーマは正義である。「正義の味方研究部」とは大学にはびこる悪を懲らしめる正義の集団(大学のクラブ)のこと。はじめのうちは悪の形態がわかりやすく、「正義の味方研究部」の活動がかっこよく見えたが、だんだん何が正義なのかが考えさせられるようになった。
友情あり、ちょっとした恋愛ありの青春ドラマとして楽しむもよし、いじめられっ子の成長を見る人情ドラマとして楽しむもよし、正義とは何か(そこまで堅苦しくはないが)について考えるもよし。いろんな意味で楽しめる小説だと思う。ただし全ての話が中途半端で読後のすっきり感が今ひとつであった。