温泉旅館 源泉100%は1%だけだそうで全国でわずか140軒ぐらいになります。なぜこうなるかというと著者が冷却加水を一切認めないから。そのまた理由は水に触れることにより源泉の皮膚老化抑制効能が低下するから。空気にふれさせるのもよくないらしい。現在の技術では50℃以上だと短時間で冷却は困難なため多くの源泉かけ流しを謳う宿が落選の憂き目に。しかし、著者も述べているように温泉の効能は少なくとも3ヶ月以上入湯しないと期待できません。また、成分が触れる皮膚疾患や外傷への効能ならわかりますが、ラジウムや飲泉というのでもないのに胃腸、ガン、糖尿病などへの効能に過大に期待はどうかと思います。それから無理に我慢して温度高めの湯につかっているのは修行の場でもあるまいし湯快とはいえないでしょう。水のほうが多いというのは困りますが、年に1、2回しか温泉につからない大部分の健常者にとっては厳しすぎるのではないでしょうか。本書掲載の施設ではないが、塩素臭もうもうたるうちに雑巾臭が漂うというドブ湯でないのはいいが飾り湯になってしまっている所がありました。それは杞憂だ(浴槽温度記載あり、自分向きか判断可能)として療養目的(湯治)の方、旅行先に特に注文はなくとにかくまっとうな温泉につかりたいという方、野沢、新穂高、勝浦、黒川など有名施設の多い温泉地に行きたいがあれこれ迷いたくない方には有効かもしれません。滑川、二岐、平家平、霧積、石和、中房など他の温泉ライターも取り上げている施設なら鉄壁でしょう。小野川、蔵王、吾妻高湯、谷川、芦之湯、福地、由布院温泉からは複数の旅館が入選しているので温泉地としては53ヶ所です。芽登、豊平峡、岩倉、押立、西那須、産山などにわかに場所が思い浮かばない所もあります。ただ、特に卓効があるともきかない下仁田が選ばれているのに同じ群馬で草津が一軒も入らないのはかわいそうになってきます。個別の宿泊施設紹介部分は各2ページでカラーです。泉質など温泉自体、住所など施設の基本情報も完備していますが、案内地図はついていません。