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正しく生きるとはどういうことか (新潮文庫)
 
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正しく生きるとはどういうことか (新潮文庫) [文庫]

池田 清彦
5つ星のうち 3.3  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

正しく生きること。それは別に道徳や倫理を守ることではない。自分なりの規範を設け、その中でうまく欲望を解放しながら楽しむこと。つまりまず“善く”生きることなのだ。だが社会で生きる以上、自分と他人の欲望を調停する必要がある。そうしてこそ“正しく”生きることができる。善く、そして正しく生きるための指針、理想的な社会システムを説いた、目からウロコの生き方指南。

内容(「MARC」データベースより)

何故、殺人はいけないことなのか。自分の命は、本当に自分のものなのか。善く生きるための秘訣から正しく生きることの本質までを、過激にして軽快、深遠にして明解に語る。混沌の現在を生き抜くための指針。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 265ページ
  • 出版社: 新潮社 (2007/05)
  • ISBN-10: 4101035237
  • ISBN-13: 978-4101035239
  • 発売日: 2007/05
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.3  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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18 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 人にはのたれ死ぬぐらいの自由がある, 2004/9/17
のっけから、池田氏の云いたい放題、脱線ありの、よく考えるとその通りの毒舌のとりこに引き込まれていく。池田氏はビートたけしと小学校がほぼ同期というから、共通する江戸っ子の血があるのかもしれない。本のタイトルが良くなかったのか、正当に評価されていない、後世に残る名著である。主題は一般的通念の「正しい」生き方という倫理・宗教・原理主義に基づくものではなく「自分の規範(ルール)」を元にいかに「よく」生きるかの提唱である。

池田氏はもともと構造主義生物学の大学の先生で大のカミキリ虫好きの少年。ご自身の学問を学者の意見など耳を傾けず、独学で法律や思想を学ばれたのか不明であるが、専門の構造主義生物学をベースに思想を展開し、全て自分の言葉で考え、凡百の学者を越えた、自由主義を唱えている。池田氏のオリジナルの自由主義論は結果としては社会学・経済学ではリバタリズムと呼ばれる思想に分類される。

”人々が自分の欲望を解放する自由(これを恣意性の権利と呼ぼう)は、他人の恣意性の権利を不可避に侵害しない限り、保護されねばならない。但し、恣意性の権利は能動的なものに限られる。”

わかりやすく言えば、人は誰かを好きになる自由・権利はあるが、誰かに好かれる権利はない。ボランティアで助けを求めている人に手をさしのべる自由・権利はあるが、その行為に対して感謝される権利はない。そこを混同して教師の資格をとるために「ボランティア」を義務づけした文部省の対応に池田氏は激しく批判をしている。

それに対する批判ぶりは”人はボランティアなどしないで,ハナクソをほじりながら朝から酒を飲んでいる自由がある。”と痛快である。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 北野武的にも思える, 2009/8/21
By 
tako-cyan - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)    (トップ1000レビュアー)   
レビュー対象商品: 正しく生きるとはどういうことか (新潮文庫) (文庫)
パッと見(読)の主張の突拍子さは、北野武氏に
似ているような気がするが、こちらは本物の学者の主張である。
読んでいて感じたのだが、全共闘世代の人間の主張が社会にドッと
押し出され実現していたら社会はどうなっていたか?おそらく日本は
北朝鮮かロシアのようになっていただろう。
同様に筆者の主張するリバタリアニズムが社会のメインストリームとなった場合
それに市民や社会システムが耐えうるのだろうか。
「自由は山嶺の空氣に似てゐる。どちらも弱い者には堪へることは出来ない」という
芥川の言葉を思い出した。
筆者も「一つの極限としての提案」のような事を後書きしていたので、
非難するつもりはないが多分これらは、脳の中での理想論で現実にはありえないかな
と思った。ただ、今のような硬直した社会システムを、こういう論で以って
少しでもほぐさないと、益々管理された息苦しい世の中になっていくよ、
おれ(筆者)は嫌だよ、あんたはどうなんだ?と言っていると私は感じた。
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14 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 いくら評価されても過ぎるということがない歴史的一冊, 2006/1/28
池田清彦がはじめて「世直し」を意識して書いた本であり,その後の池田清彦の社会評論に関する議論の中核的なアイディアは,この1冊に凝縮されているといえよう。

個人的な感情論や道徳論の域をでない言論が多いなか,この本はすべて1つの原理をもとに展開されており,多くの本を読んできたが,社会原理論としてこれ以上優れたものを知らない。

その原理は【人々が自分の欲望を解放する自由(これを恣意性の権利と呼ぼう)は,他人の恣意性の権利を不可避に侵害しない限り,保護されねばならない。但し、恣意性の権利は能動的なものに限られる。】といういたってシンプルなものだが,有用性,汎用性ともに極めて高い原則となる考えであることは,本書を読んでもらえればわかるだろう。

この本を読んだときには,あまりに凄すぎて,社会システム論,道徳論という点で,これを超える本はもう出ないだろうと,しばらく呆然としたほどであった。「いくら評価されても過ぎることがないといって良いほどもっと評価されてしかるべき本」だと思う。

特に是非,政治志望の人にも読んでもらいたい一冊。というのも,この本に書いてあることが,少しでも実現されるようになれば世の中もっとよくなるに違いないからである。
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