感動のコンサートでしたが、2階席からでは顔も見えなかった悔いもありました。 スタジオライブDVDやYOUTUBEで、声のみならず、その表情や仕草の細部に至るまで深い思いが込められていることを知ったこともありました。そういった意味で待ちに待ったDVDの初見を終え、涙が乾いたところで書いています。期待通り。
多彩なカメラワークで、歌姫のボデートークの一部始終を伝えてくれています。バンドのメンバーにもレンズが向けられ、オフ映像と合わせ「中島みゆき」が歌姫と数十人のプロフェッショナルのチームワークで創られていることを教えてくれます。勿論、歌姫の24色の声とそれぞれのプロの奏でる音により、どの楽曲もスタジオ版とはまた違った趣きで披露され、「聴き応え」も満点です。
どれも捨てがたいのですが個人的には、「ララバイSINGER〜アザミ嬢のララバイ」の30年の時をつなぐメドレー、今回の曲目中最も好きな「誕生」を見事に歌い上げてくれたこと、必殺の一言のに始まりエンディングの深い礼に終わる「重き荷を負いて」などが気に入っています。
が、全ての人に見ていただきたいクライマックスは「ファイト」。コンサートでもまるで予言者か女神が降臨したかと思った場面ですが、その神々しいシーンを間近かに拝め、涙が込み上げてきました。夜会の「泣かないでアマテラス」、「プロジェクトX」最終回の「ヘッドライト/テールライト」、スタジオライブの「歌姫」、嬬恋での吉田拓郎との共演など幾多の名演を上回る、「中島みゆき」史上最高のステージを55歳にして、再び更新しました。
曲目を一覧すると、かつての「ふられ歌の女王」の面影はありません。この2枚に込められているのは、不条理で苦しいことも多い時代に「ひとり」として生き、同じく「ひとり」である他者と繋がってゆこうとする、不屈の意志なのだと思いました。
このDVDが貴方/貴女の明日に光を射しかけてくれますように。