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歌う船 (創元SF文庫 (683-1))
 
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歌う船 (創元SF文庫 (683-1)) [文庫]

アン・マキャフリー , 酒匂 真理子
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

金属の殻に封じ込められ、神経シナプスを宇宙船の維持と管理に従事する各種の機械装置につながれたヘルヴァは、優秀なサイボーグ宇宙船だった。〈中央諸世界〉に所属する彼女は銀河を駆けめぐり、苛烈な任務をこなしていく。だが、嘆き、喜び、愛し、歌う、彼女はやっぱり女の子なのだ……! サイボーグ宇宙船の活躍を描く傑作オムニバス長編。解説=新藤克己


登録情報

  • 文庫: 378ページ
  • 出版社: 東京創元社 (1984/1/27)
  • ISBN-10: 4488683010
  • ISBN-13: 978-4488683016
  • 発売日: 1984/1/27
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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サイボーグものの古典として多くの読者の支持を受けてきたオムニバス形式の本作。

本書に見る奔放なアイデアの連続に、SFの想像力の源泉は、1960年代に汲み尽くされてしまったかと思わされる。ノヴァの爆発を起こす恒星の名前がラヴェルなら、その惑星はダフニスとクロエだなんて冗談みたい。なぜ、木星(のような惑星)でロミオとジュリエットを上演しなければならないのか、などなど。奇想天外な想像力の爆発にただただ脱帽。

自己主張の強いチャーミングな「ヘルヴァ」が本書のヒロイン「歌う船」である。タイトルからすると「歌う船」としての才能を活かして縦横無尽に活躍するサイボーグ宇宙船の物語を想像するが、ヘルヴァは、どちらかというと「歌う船」としての名望をもてあましているかのよう!に見える。声の才能で危機を脱することは、一度ならずあるものの、ヘルヴァにとっては歌は実際のところ楽しみ(趣味)と割り切っているところがいい。
全部面白いのだが、連作の最初の作品「歌った船」(原題が過去形になっていることに秘密がある)のヘルヴァが一番初々しくて好きである。

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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
アシモフのロボットシリーズに人間に限りなく近づく陽電子頭脳のロボットが出てきますが、歌う船のヘルヴァは逆に外観は機械そのものの人間、サイボーグ宇宙船です。しかしヘルヴァは恋をし、嘆き、歌う若い女性でもあります。単にSFというだけでなく辛さを乗り越えて成長する心の部分もバランス良く描かれていると思います。歌う船というタイトルから福井晴敏の”終戦のローレライ’を想像しましたが、ちょっとだけ似た要素があると思います。また成長するまで、頭脳船として機能するようになってからもかかる費用が借金となるのは”さゆり”の芸妓の世界を思い出しました。SFの中でもとっつき安い作品だと思います。
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38 人中、31人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
翻訳について 2007/11/18
By nmd
はじめにハッキリ言っておきますが、他の方が書かれてるような“つたない翻訳”はありません。
この翻訳は“原文に忠実で真摯な翻訳”です。

“Free fall”を「自由落下」と訳して何か不都合があるでしょうか。
そもそも翻訳されたのは20年前。作者が執筆したのはさらにその20年前です。
言葉の流行り廃りは当然ありますが、それを考慮しても本書はまっすぐな翻訳のおかげで
全編を通して時代に左右されない自然な文章となっています。同時に、瑞々しさで知られる
アン・マキャフリー自身の表現や言い回しも損なわれずに残っています。
翻訳とは本来こういうものであって、必要以上に意訳すればそれは違う作品になります。

読みづらいと感じたことはないし、むしろ上手いと思わせられましたが‥‥。
正直この「歌う船」の翻訳がダメで「旅立つ船」の翻訳が良い理由が分かりません。
読み心地は、戸板のように軽薄な表現のあちらはライトノベル、こちらは文学寄りといった所でしょうか。

SFですが、物語は人々の心のぶつかり合いです。
そこに心があるからこそ年月は喜びと苦悩に満ち、「生きるという仕事」を続けようと思わせてくれる。
1ページも無駄なページがありません。

まさに完璧。一番好きな小説です。
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